熱血アニメ列伝その23 炎となったガンバスターは……無敵だ!!『 トップをねらえ! 』

熱血アニメ列伝その23 炎となったガンバスターは……無敵だ!!『 トップをねらえ! 』

東京では桜が既に咲いている……と、思ったら雪が降ったりと、寒暖の差で体調を崩しがちな今日この頃。


暖かくなってくると、余計に熱いアニメが見たくなる……!そんな方に、今回はとびっきりの熱いアニメをご用意させていただきました。


今回は、80年代末の傑作OVA『トップをねらえ!』をとりあげます。熱血アニメ列伝その23回目に、イナズマキィィッッッック!!!


■バスタービィィム!ダブルバスターコレダー!!!『 トップをねらえ! 』のあらすじ

近未来、地球はワープ航法を確立させ、宇宙への進出を開始します。しかし、同時に脅威の敵性生物「宇宙怪獣」の襲撃も体験することになります。


主人公、「タカヤ・ノリコ」は宇宙怪獣への脅威に対する兵器「マシーン兵器」のパイロットを養成する沖縄女子宇宙高校の生徒。


ノリコの父親は、人類初の超光速宇宙戦艦「るくしおん」の艦長でしたが、2015年宇宙怪獣に襲われ、消息を絶ってしまい、艦隊も全滅。その事からノリコは「全滅娘」などと不名誉なあだ名をつけられてしまっています。


そんなノリコは父の命を絶った宇宙怪獣を倒す為、マシーン兵器のパイロットになるべく、日々精進していました。


しかし、ある日学園のトップの成績を誇る才女「アマノ・カズミ」と、ペアを組む事を、新任コーチ「オオタ・コウイチロウ」告げられると、ノリコの苦難の日々が始まってしまいます。


同級生達の嫉妬、いじめ、そしてコーチによる容赦ない激しい特訓。やがて、ノリコはその才能を徐々に開花。伝説的なマシーン兵器の必殺技を、搭乗して一ヶ月の新人パイロットであるノリコが成功させるなど、めきめきと頭角を表します。


そして、宇宙怪獣との戦いを目的とされた戦艦「ヱクセリヲン」で、宇宙に実際に旅立つノリコ、カズミ、コーチ。実際の宇宙怪獣との戦闘も行われますが、ノリコは当初、実戦に臆し、なすすべもなく何も出来ない状態に。


初恋の相手のスミスも亡くしたりと、絶望の中、本格的な宇宙怪獣との戦闘が始まり、ヱクセリヲンは大ピンチ。


しかし、そのピンチを救ったのは、様々な葛藤を乗り越えて、未だ未完成の決戦兵器「ガンバスター」に乗るノリコでした。


果たして、地球はほぼ無限に増殖する、全てを駆逐する宇宙怪獣の脅威に勝てるのか?ノリコ達の命運はいかに!?


■萌えアニメの原点?そこからの熱血展開が超熱い!!


作品がリリースの開始を始めたのが、1988年と、かなり前でありながら、未だにこの作品が支持されるのは、やはりその完成度にあるでしょう。


監督が『新世紀エヴァンゲリオン』の庵野秀明という事で、エヴァンゲリオン的な謎をちりばめられた展開を期待する方もいるかもしれませんが、この『トップをねらえ!』は、エヴァよりも単純明快な娯楽作品の要素の多い作品になっています。


あらすじから分かるとおり、最初は主人公の美少女、ノリコがスポ根アニメの名作『エースをねらえ!』のように、苦難に努力してそれを乗り越える、というような作品かと思わせたりしますが。


全6話の話数が進む毎に、ハードなSFの物語が展開していきます。


しかも、そのハードSF的物語の展開に色を添えるのが、決戦兵器「ガンバスター」のヒーロー的な絶対的強さです。


特に今でもロボットアニメ好きの間で語られるほどの、名ロボット戦闘シーンが凝縮された第5話の「お願い!!愛に時間を!」は本当に必見です。


宇宙怪獣の大群が、地球を目指して向かってくることが分かって、地球側はかなり無茶な作戦を遂行します。その内容はネタバレになりますので、実際に見てもらいたいところですが。


その作戦には、絶対的戦闘能力を誇る、ガンバスターが必要不可欠でした。


億単位の宇宙怪獣を前にして、その内臓された必殺兵器で一歩も退かないガンバスター。


作戦内容が成功しなくても、ガンバスターだけでこの億単位の宇宙怪獣を、殲滅させる事も可能なのでは?と思わせてしまうぐらいの、絶対的火力の描写は本当に熱い!


この時のノリコの台詞「合体したガンバスターをただのマシーンと思わないでよ!」の言葉通りの無双っぷりだけで、ご飯が何杯もいけてしまいます!


■全6話のお手軽な短さで是非この熱い作品を満喫してください!

ところで、この作品を語る上で「ウラシマ効果」というキーワードが欠かせません。


光の速度に近づくと、それ以外の時間がどんどん早く進んでしまう、という現象を差した言葉ですが、この「ウラシマ効果」が最後の大団円にも熱い気持ちをきっと見ている者に湧き上がらせることでしょう。


この時代、この作品を見た若者はこの「ウラシマ効果」という言葉を、あるいは初めて知った人も多いかもしれません。


このウラシマ効果に限らず、作品の根底には、かなりしっかりとした「SF要素」がちりばめられています。この辺はエヴァの庵野監督の趣味的なところが色濃く出ているところですし、庵野監督ファンにはたまらない要素の一つだと思います。


しかし、そう言った要素が特に好きでない方にも、この作品の完成度は今見ても決して近年の作品に引けを取らない高いレベルである事は、見る人は必ず感じる筈です。


そんなこの『トップをねらえ!』は全6話、30分×6で、約3時間ほどで全てを見る事が可能なので、かなりお手軽に視聴が出来るかと思われます。


各配信サイトや、大手レンタル店でもレンタルDVDが見られるので、是非一度見てみてください。


『天元突破グレンラガン』気持ちが沈んだ時にみたい、超熱血ロボットアニメ





(あにぶ編集部/あすかつぐよし)
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