守るべきは 鬼か、人か。2011年公開の劇場アニメ『 鬼神伝 』レビュー

長編アニメやタイムスリップ系が好きならハマるかと思います。エセ関西弁が少し気になるところがアレ?っとなりますが、そこはスルーの方向でお願いします。原作は原作であって、映画の内容自体とは違う点がありますが、それはそれ、これはこれといった見方ができ、時間があるかたにはぴったりかと。


■『 鬼神伝 』は高田崇史による日本の冒険小説が原作

2004年にノベルズレーベル 講談社ミステリーランドから『鬼の巻』と『神の巻』が刊行され、内容としてはジュブナイル向けに執筆されている作品です。2011年のゴールデンウィークにアニメ映画が公開。歴史ファンタジーとアドベンチャーを織り交ぜた、長編アニメーション映画と言えます。


■鬼と人とが激しい戦いを繰り広げていた平安時代が舞台

京都に住む中学生、天童純は学校からの帰宅途中、化物に追われ、逃げ付いた寺院の僧侶に救われるが、純はそのまま1200年前の平安時代の京都にタイムスリップしてしまった。そこで彼は貴族達から、呪術を使い平安の人々を怯えさせる「鬼」の存在を聞き、自分は封印された「オロチ」を復活させ「鬼」と「貴族」との戦いに決着をもたらす「救いの御子」という事がわかった。一度は「オロチ」を復活させ、「貴族」側に勝利を与えた純だったが、鬼族の少女・水葉と出会い、この戦いの真実を彼女から聞かされる。「鬼」と「貴族」どちらを信用したら良いか、果たして「救いの御子」となった純はどちらの正義を信じるのだろうか?



 


■歴史考察を交えながら展開していく物語

鬼と戦うことに疑問を持ち始め、葛藤し、なぜ鬼は節分の日に豆をぶつけられるのか、なぜ鬼は桃太郎に退治されなければならなかったのか…。


■作画が綺麗で良い、戦闘シーンも格好良い◎

現代の京都の町並みも情緒たっぷりに描かれていて見やすい作画。展開が読みやすく、割と王道なので難しくありません。ただ、説明がやや不十分に感じましたが、作画はとっても綺麗にできているのでカバー?されている気がします。コンセプトデザインが大友克洋なのです。


このアニメをみて不完全燃焼の方、また、ハマったという方は是非原作を読んでいただきたいです。世界観が違って見えますのでお勧めです。少し年齢方が素直に楽しめる作品かなと思います。気になる方は是非、視聴してみてはいかがでしょうか?


 


 


(あにぶ編集部/さっちん)
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