刀を持たない剣士の物語 アニメ「 刀語 」
みなさんは剣士といったらどんな人を想像しますか?宮本武蔵の様な侍?それともジャンヌダルクの様な洋風騎士?どちらにせよバッサバッサと向かってくる敵を剣でなぎ倒していくさまを想像しませんか?今回のアニメレビューは、そんな剣士に注目したアニメ「 刀語 」を簡単レビューいたします。この物語は剣士であるが刀をまったく使わない剣士と、最強といわれる12本の剣を持った者達との戦いを描くアニメです。アニメ「 刀語 」の鑢七花(弟)は虚刀流といわれる刀を使わない剣術使いで、孤島で七実(姉)と長い間2人だけで暮らしていたために、一般の常識があまりありません。孤島暮らしの為、姉以外の人間はほとんどみたことがなく、女の人の区別がつかない程に常識の欠如っぷりを発揮します。■ちょっとした事にも嫉妬してしまう 鑢七花そんな七実(姉)と鑢七花(弟)が住む孤島へ、ある日、奇策士と名乗るとがめがひょっこりと訪れます。とがめは、姉弟達に刀集めを手伝ってほしいと懇願し、結局姉を孤島に残して鑢七花は「変体刀」12本を集める旅に出ることになります。 孤島暮らしで世間知らずで育った鑢七花は、旅が始まった頃は自分の感情を上手く表現できない内向的な性格が全面に出ていましたが、奇策士とがめと広い世界へ出て旅をし続けていく内に、徐々に精神的な成長を遂げてゆきます。しかし、彼の内面はまだまだ子供で、奇策士とがめがほかの男を褒めるとその事に嫉妬して、奇策士の娘に意地悪をするなど、幼気な子供の表情を見せる事もあります。そして次第に、自分の気持ちが恋から愛への変化した事に、鑢七花自身は気付くことになるのですが・・・。■アニメ「 刀語 」にはアニメの放送枠を常識を覆す試みも!舞台は戦国時代や江戸時代ににており鑢七花やとがめが着ているのは和風テイストの着物です。派手ではありますが、当時の時代背景にマッチした描き方があざやかで、日本人よりも外国人ウケしそうなデザインと配色のアニメーションになっています。どちらかと言えば、アメコミ的な感覚かもしれませんね。また、このアニメは他のアニメと大きく異なる所があります。それは、このアニメ「刀語」は毎週放送という従来の放送スケジュールではなく、12本の刀にちなんで1月から12月までの毎月1話で1時間放送という異例の放送スタイルで放送されていいました。この試みは視聴者の立場からすれば少し微妙(見終わるのに一年必要)な所もありますが、12本に因んでという点を体現したという所は特筆すべき点です。 スピード感溢れる迫力のバトルシーンもさることながら、ナレーションと舞台背景のマッチ、奇策による戦闘シーン構成などは見ている側を工夫が従来とは異なる手法で施された、意欲的なアニメでした。すでに一般放送は終了してしまっているので、贅沢にもDVDで一気に「刀語」全部見をしてみては如何でしょうか?【PR】 刀語 コンプリート DVD-BOX (全12話, 660分) カタナガタリ 西尾維新 アニメ [DVD] [Import] [PAL, 再生環境をご確認ください]¥ 2,349 監督:元永健慶太郎 出演:細谷佳正・田村ゆかり・中原麻衣ほか(筆者:くさなぎゆうき)(あにぶ編集部/あにぶ編集部)
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