不思議な国々を渡り歩くアニメ「 キノの旅 」
人生には決断しなければならない時が必ずあります。もし、その決断に答えが出せずに迷ってしまった時はどうでしますか?両親に方向性を聞いてみる事もあるでしょうし、友達に相談してみたりと、色々方法がありますよね。しかし、どうしても自分で決断しなければならない時、そして、明確が答えが見つからない時、そんな時は一度自分を見つめなおすために、旅に出るという選択肢もある事をご存ですか?一時期は海外などへカバン一つで飛び出して貧乏旅行する「バックパッカー」などが流行りましたが、自分の力だけで何かをやり遂げる為の「旅に出る」という行為は、世の中の広さを知り、自分の小ささと無力さ、そして自分がどういった存在なのかを発見しようとするには絶好のチャンスです。今回レビューするアニメ「 キノの旅 」は、自由気ままに不思議な国々をする物語です。■世界は – 美しくない から始まるアニメ「 キノの旅 」主人公のキノは10代半ばの子供で、クラッシクなオートバイと共に色々な国へと旅を続けて行きます。そんな子供が1人で旅なんて危険だと思うでしょう?しかし、キノは幼いころから師匠といわれる人の元で、十分なサバイバル戦術と1人で生きていけるだけの知識を教わっているので、普通の少年よりもタフな旅ができるのです。しかし、長い一人旅でキノは寂しくないのか?と思う人もいるでしょうが、一緒に旅するクラッシクオートバイは、声は若いが年老いた老人のような講釈を垂れます。腹話術なのか主人公の心の声なのかは解りませんが、まるで友達のようにしゃべり合い、時にはケンカもしたりします。ホテルで宿泊するときも、同じ部屋で寝泊まりしたりもします。そんな人工知知能的なオートバイですが、喋れる以外は普通のオートバイで、自動操縦やナイトライダーの様に勝手に動いたりする事はできないようです。■アニメ「 キノの旅 」はひとつひとつの物語のテーマが深すぎるストーリーは転々と色々な国へ主人公キノがオートバイに乗って渡り歩いていくのですが、それぞれの国はまったく異なった文化や文明を持ち、異なった生活習慣と生活様式を持っています。いろいろな文化に触れていくキノは、その異なった多様性を受け入れつつも、3日以上同じ国には滞在しないで次の目的地へ移動してしまいます。それぞれの国でストーリーの中心となる問題は、すべて今の世界が抱える問題や倫理、宗教への問題提起をしているようにも見えます。独特な世界観で描かれるこのアニメ「 キノの旅 」ですが、全体を通して落ち着いた雰囲気と、一気に物語の中へ引き込まれるストーリー展開で、「早く次の話が見たい!」と思うほど引きこまれてしまいました!そろそろ2015年も終わりですが、新年を迎えるに当たって、ここは1つ「自分を見つめ直す旅」のつもりで、アニメ「キノの旅」をご覧になってみてはいかがでしょう? 監督:中村隆太郎 出演:前田愛・相ヶ瀬龍史・能登麻美子 ほか(筆者:くさなぎゆうき)(あにぶ編集部/あにぶ編集部)
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