マクロスシリーズ最新作 『 マクロスΔ 』の注目ポイントを徹底レビュー!!
2016年春アニメももう1クールの半分まで進みました。みなさま今期のアニメライフは楽しんでいますか!?今期アニメといえば、1話直後のタイトル変更で話題をよんだ『ハイスクール・フリート』や、往年の名作漫画の第4部『ジョジョの奇妙な冒険』、進撃の巨人の監督が描く和風ゾンビサスペンスアクション!?『甲鉄城のカバネリ』などなど注目作が目白押しですが、今期の私的、最注目作品はズバリ『 マクロスΔ 』TVアニメとしては、前作の『マクロスF』からおよそ8年振りとなる『マクロスシリーズ』の最新作となる本作品。マクロスシリーズの根幹にあるテーマ『歌・可変ロボによる戦闘・三角関係』を再確認する意味合いをこめてタイトルを『Δ(デルタ)』とつけられており、6話を終えついに宇宙空間での激しい戦闘シーンや、『ワルキューレ』の楽曲やライブシーンが次々と披露されたり、さらには『ハヤテ、フレイア、ミラージュ』の気になる関係など、じょじょに三つの要素が展開されはじめています。「マクロスシリーズはF以来の2作品目」という方や「マクロスはΔから入りました」という若人は多いのではないでしょうか?今回はそんな今期アニメの1つ『マクロスΔ』を考察や設定など気になったポイントを中心にレビューしていきたいと思います。■マクロスΔ のあらすじマクロスΔの舞台は作品内の時間軸で、マクロスFの世界からおよそ8年後の西暦2067年の銀河辺境の惑星アル・シャハル。無気力で明確な夢や目標が何もなく、なんとなくワークロイドのアルバイトをしていた「ハヤテ・インメルマン」が密入国で追われていたウィンダミア人の少女「フレイア・ヴィオン」と出会うところから物語は始まります。ヴァールの襲撃に巻き込まれたハヤテはヴァルキュリーを操り、フレイアを助けた経緯でパイロットとしてのスカウトを受けます。自由に空を飛びたいという気持ちから新政府統合軍のヴァルキリー部隊であるΔ小隊に入隊したハヤテ。同時に戦術音楽ユニット「ワルキューレ」のオーディションに合格し、晴れてワルキューレに所属となったフレイア。そんなフレイアのデビューライブで『ウィンダミア王国』の空中騎士団が現れ新統合政府に対し宣戦を布告するのです。 ■マクロスΔ のここが気になるポイント!!歴代マクロスシリーズと比較してみて気になる点は3つ、「敵側が人類であること」、「グループアイドルの存在」そして「舞台が辺境の星」!これまでのマクロスシリーズはいわゆる敵側とされているのは巨人の異星人であったり、「プロトデビルン」や「バジュラ」といった人外生物が多く、リアルロボットアニメではよくある「人対人の戦争」という構図をあまりありませんでした。(初代マクロスの前を描いた、「マクロスゼロ」ではオーバーテクノロジーをめぐる人類同士の争いを描きましたが)「Δ」では人類が突如として凶暴化する『ヴァールシンドローム』という奇病がパンデミックを起こしている銀河の辺境の地で、このヴァールを鎮圧化する政府統合軍のワルキューレと、逆にヴァールを操り統率する力をもつウィンダミア王国側との全面戦争というのが今作の構図。独立戦争を仕掛けた理由は過去に結ばれた不平等条約についてを理由にしていましたが、実際には違う意図や本当の目的があって戦争をしかけている気もしないでもないですね。まだまだ判明していない事実があり今後の展開に期待したいところです。そして、歌を担当する『戦術音楽ユニット ワルキューレ』の存在。これも歴代のマクロスシリーズにはあまり例をみない試みです(正確にはアイドルグループがいなかったわけではありませんが)。第4話では歴代の歌姫に触れているシーンがありましたが、初代の「リン・ミンメイ」から始まり「シェリル」や「ランカ」など歌を担当するのは1人から2人でしたが、今作では5人組のアイドルユニットが担当しています。インタビューでは河森監督が手がけた作品である「AKB0048」というアイドルアニメの経験があり、影響も少なからずあると語っています。また「チームやユニットでしか描けないドラマや音楽シーンを意識して作りたいとは思いました」と河森監督が語っているようにライブシーンはおなじみの衣装がチェンジする演出やホログラム映像をつかった演出など劇場版のマクロスFやマクロスプラスの「シャロン・アップル」を彷彿とさせてとても面白いですね。現実世界でもワルキューレは1stシングルをつい先日に発売し、1stライブもすでに決定済みとこちらの活動にも注目していきたいですね。最後に、舞台が長距離移民船団ではないということ。これまでのシリーズでは人類が安住の地を求め地球から出発し彷徨う人々がその途上で苦難に合う話でした。今回は最初から戦闘機がより自由に飛べる大気圏内をベースにフィールドを広げて舞台としての自由度を高めたと河森監督が語っている通り、ストーリーとしての幅の広がりも感じられそうです。そして、マクロスFのラストで発見されたとある惑星とのつながりも気になるところです…。■今後の考察や注目ポイントやはり気になるのは過去作との繋がり。ヒロインのひとりである『ミラージュ』は初代マクロスのトップエースである「マックス」と「ミリア」の孫娘でありマクロス7の「ミレーヌ」の姪にあたる人物であり、そのことに触れているシーンがありました。また敵側であるウィンダミア王国の独立戦争を仕掛けてきた理由として40年前の終戦の際に結ばれた不平等条約を挙げていましたが、40年前は作中時間で初代マクロスとマクロス7の間の時期となります。新たな過去の繋がりがあるのでしょうか……。そして、今作は「『マクロスプラス』と『マクロス7』のまったく異質な2つをあわせて現代風にしているのが『マクロスΔ』」とも語られています。マクロスプラスといえばヴァーチャルアイドルの「シャロン・アップル」の存在。シャロンアップルは歌の力で人を操り全銀河を掌握しようとします。彼女はデータ上に存在するヴァーチャルアイドルのため姿形は次々と変化したりホログラムによるライブ演出なども行われました。Δと照らし合わせるとワルキューレのライブ演出やハインツのヴァールを操る歌声など、なんとなく色々な部分で共通点が見えてきます。また登場人物の男女比率も多く、ネット上では三角関係が一つは限らない…とも考察されており、マクロス7ではバサラが敵側のシビルといい感じになったり、マクロスFでは三角関係に「ブレラ」が混じってきたりと超時空要塞マクロスから敵側と恋愛要素的なことが発生するのは恒例化しているため、もしかしたらウィンダミア王国側とも三角関係が発生するのかもしれませんね。また、ワルキューレの歌姫である「美雲」は今のところ素性がつかめないミステリアスの人物。前作のFでも、意外な人物が実はラスボスということがあったのでもしかしたら……。と、まだまだ気になることや考察できそうなことはたくさんありそうな作品なんです。さてさて、ここまで長々とマクロスΔについて語ってきましたが、Δは2クールでまだまだこれからの展開に期待がかかる作品です。 過去のマクロスをあまり知らなったという人は調べてみるともっともっと作品を楽しめると思います。是非2016年春アニメ「マクロスΔ」をいろいろな視点から注目してみてください!(あにぶ編集部/Uemt)
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