スタミュ お馴染みの「ミュージカルシーン」の気になるを全12話徹底検証!
ミュージカル学科を目指して青春を謳歌する高校一年生、星谷悠太を中心として描く「スタミュ」は、2016年にOVA、2017年に2期が予定されているオリジナルアニメです。原作のないオリジナルストーリー全12話では、毎回主人公やその仲間たちが歌って踊るいわゆるミュージカルシーンが描かれており、最近のアニメのダンスシーンではCGが用いられていることもありますが、スタミュの場合すべて手描きで仕上げられているところがアニメファンに好評を博しています。■スタミュ の華やかなミュージカルシーンは、「何の脈絡もなく突然歌って踊リ出す」ことが魅力?さて、そんなスタミュのミュージカルシーンではキャラクターが何の脈絡もなく突然歌って踊ることから、異質なコメディさが光っています。けれどそのミュージカルシーンは、そのアニメの現実のなかで実際にキャラクターが歌って踊っているのか、はたまたキャラクターの頭の中のイメージ映像なのか気になるという人も多いのではないでしょうか。それでは放送で使用された1期全12話を振り返って、どちらなのか気になるを徹底検証したいと思います。第1話では、星谷が綾薙学園に入学するところから始まります。そしていきなり校舎前でミュージカルをする華桜会と讃えられる三年生メンバーが登場します。このミュージカルシーンでは四人が校舎前で、一人がなぜかレッスンルームで二次元中継を結ぶように歌って踊っているのが印象的です。ミュージカル後、生徒たちからの大歓声が轟くため、これはスタミュの現実世界で実際にミュージカルしていると断定できるのではないでしょうか。またBパートでは主人公星谷の歌とダンスが流れますがイメージカラーの緑色の衣装に身を包み、だだっ広い草原のような場所で踊っているため、閉鎖された野外ステージにいたはずの星谷の頭の中のイメージ映像と捉えることができます。■話題沸騰!麗しきライバルチームはカジノで歌って踊る!星谷と高校で出会う那雪がクローズアップされる2話では寮の食堂にいた彼が、イルカに乗り空を飛んだり海の中へ潜るシーンがありますが、これはキャラクターの頭の中のイメージ映像なので、現実世界で那雪の隣にいる星谷にはこのミュージカルシーンは見えていないのかもしれません。3話ではチームメイトである天花寺が同じくチームメイトの月皇の言葉に対して、決意表明のように別空間でミュージカルをしています。また4話ではチームメイトの月皇、空閑も自身の想いを秘めた歌とダンスをみせていますが、ともに元いた場所とは違う異空間を思わせる舞台でミュージカルをしているため、那雪、天花寺、月皇、空閑のソロ曲を用いたミュージカルシーンはどれもイメージ映像だと考えることができます。ただし天花寺が愛猫を探して空き地で項垂れたときに口ずさむ歌は、それを見た星谷が彼の寂しさを代弁しているので、こちらは現実でのことのようです。そして物語でも転機となる5話では星谷がリーダーをつとめるチーム鳳のライバルチーム、チーム柊がお披露目公演に向けてレッスンしているワンシーンそのものがミュージカルとして打ち出されています。衣装ではなくジャージ姿のチーム柊のミュージカルでは、それをみた星谷や生徒たちから悔しさに似た感嘆の声が漏れています。6話でも、テストを兼ねたステージ本番で踊るチーム鳳はやはり5話チーム柊同様、現実世界で歌って踊っているという設定になっています。そして判断が難しいのが7話の合宿回です。施錠してある柵を簡単に開いて登場するチーム柊のミュージカルシーンはカジノを背景に煌びやかに仕上げられて、これはイメージ映像として考えることもできます。しかし、歌とダンスが終わると最後のポーズのまま普段の服装に戻っていて、また突然のミュージカルに反応するようなチーム鳳の面々のポカンとした表情があり、イメージ映像なのかそれとも違うのかもっとも判断が難しいミュージカルシーンです。■感動のラストステージは星谷たちの大一番!突然踊り出すので、ついていけない時も・・(画像引用元:youtube.com)8話のミュージカルシーンではイメージ映像と現実世界が交錯してます。というのも夏の太陽が照りつている野外ステージにいたチーム鳳の5人のミュージカルでは、場所は野外ステージでも背景は夜空に変わっています。夏の青空からいきなり夜空、そしてミュージカル後はまた夏の青空に戻るということは彼らが一日中ミュージカルしていないとそのような時間軸は成立しません。つまりこれはイメージと現実の融合といえるのではないでしょうか。9話ではガラリと変わり、華桜会メンバーの鳳と柊のデュエットです。高そうな椅子に座りブルーがかるシリアスな映像は、双子であるものの離れざるを得なかった2人の心を表現しているのでしょう。10話では、横浜の公園を舞台にチーム鳳の5人がスタイリッシュな歌とダンスを見せています。自主練しようと天花寺が呼びかけた後に始まるこのシーンはまさに彼らの現実ですが、スポットライトが当てられたりタイミングよく花火が打ち上げられるのは、彼らの運の良さかそれともイメージ映像との融合なのでしょうか。11話ではミュージカル界のプリンスである月皇の兄の登場がミュージカルで描かれています。スタジオにいるはずが宇宙をバックに月のオブジェに立ち、舞い降りる姿はさすがプリンスとしかいいようもない迫力で、危険を感じるくらい急勾配の階段が突然出てくるので、これはミュージカル界のプリンスにしか与えられない特別な表現方法なのでしょう。きっと、憧れのフィルターもあり星谷たちの目にはこう見えているということではないでしょうか。そして12話はチーム鳳のラストミュージカルシーンで華々しくアニメは幕を下ろします。綾薙祭と呼ばれる特別なテストを兼ねたステージで、雨が降る中、たくさんの人々を前にして歌い踊るシーンは、まさしく彼らのなかの現実世界での大イベントです。■スタミュ お馴染みの「ミュージカルシーン」のまとめこうして全12話のミュージカルシーンを振り返ってみると、キャラクターの心情、イメージ映像、はたまた現実世界と一つではなく様々な形として描かれていることがわかります。2017年春から始まるスタミュ2期で見られるであろうミュージカルシーンでは、これはどういう意図があるのかと考えながら見るのも面白いかもしれません。 題名:スタミュ監督:多田俊介主な出演:花江夏樹、小野賢章、ランズベリー・アーサー、細谷佳正、前野智昭公式サイト:http://hstar-mu.com公開日:2015年10月5日製作会社:C-Station 【アニメの豆知識】『乙女』と『BL』の違い理解するとアニメが面白くなる!(あにぶ編集部/あにぶ編集部)
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