
山崎貴監督『ゴジラ』最新作「中々なものが出来た」 『シン・ゴジラ』樋口真嗣監督「嫉妬心ある」
11月3日“ゴジラの日”に公開初日を迎える映画『ゴジラ-1.0』の山崎貴監督が15日、東京・池袋HUMAXシネマズで開催された“『ゴジラ‐1.0』公開記念 山崎貴セレクション ゴジラ上映会”のトークショーに登壇。特別ゲストとして、『シン・ゴジラ』(2016年)の監督を務めた樋口真嗣が加わり、ゴジラ作品を手掛けた2人ならではの熱い“ゴジラトーク”を繰り広げた。【動画】映画『ゴジラ-1.0』キャスト情報解禁後の最新予告 山崎貴セレクション ゴジラ上映会では、きょう15日から隔週で1作品ずつ、全4回にわたり山崎監督が自ら厳選した「ゴジラ」過去作を上映する企画で、今回が1回目。劇場では、シリーズの原点でもある『ゴジラ 60周年記念デジタルリマスター版』(1954年製作・2014年公開)が上映された。 上映前のトークショー冒頭で山崎監督は「私もスクリーンで“初代ゴジラ”を観るのは初めてです。一緒に楽しみましょう!」とあいさつ。古くから親交のあった両監督は開始早々、若かりし頃に東京・下北沢の飲み屋で共に過ごしたエピソードで盛り上がり、当時の懐かしい話で会場は笑いで包まれた。 樋口監督は山崎監督が新作ゴジラを作ると聞いた時の気持ちを、「ほぼ同じ時期にこの世界に入った人ですし、当時は山崎さんの作った『マルサの女2』の悪夢を見るシーンについて『あれ、どうやったの?』と飲み屋で聞いたり、そんな時代から知っている人が作ると聞いて、うれしかったですね」と語った。また、山崎監督は「『シン・ゴジラ』はやっぱり意識しましたね。改めて見直しましたし、どうやったら違う路線で作れるか、とずっと意識して考えていきました」と想いを打ち明けた。 そして、『ゴジラ-1.0』の予告編の話になり、樋口監督は「足の爪がカッコいいですね。怪獣特撮映画を作っていると足の爪が引っ掛かってしまって難しいんです。今回、3DCGだからこそ出来た爪だと思います。足の指の表情がとても良いですし、今までのゴジラのどれとも似ていない。すごく良いなと思いました」と樋口監督らしい意見で絶賛。 『シン・ゴジラ』の製作秘話に移ると、樋口監督は「尻尾をこれでもかと言うくらい長くしたんです。着ぐるみだとしっぽがあると扱いにくい。ゴジラのカッコ良い部分は実は尻尾だとずっと思っていて、着ぐるみだと絶対できないくらいの尻尾の長さにしました。その結果、困ったのはフィギュアの置き場でしたね(笑)」と話し、山崎監督も「着ぐるみで撮ったことが無かったので、その発想には至らなかったですね」と笑いながら話した。 トークショーの後に上映される“初代ゴジラ”について、樋口監督は「1954年の“初代ゴジラ”の後半を改めてみると、今だからこそ伝わってくるものがあります。何年か前にもう一度見て、ボロ泣きしてしまいました。感動できる映画なんだと改めて思いましたし、そういう要素があるからこそ、今のゴジラにつながってるんじゃないかなと思います」。山崎監督も「樋口さんの言うように、改めて人間ドラマの重厚さや素晴らしさが伝わってきます。是非そこに注目してほしいです」と魅力を挙げた。 最後に再び新作『ゴジラ-1.0』の話になり、樋口監督は「早く観たいです。誰も見せてくれないので、誰に言えば見せてくれるんですか?(笑)正直に言えば、期待もあるけれど、嫉妬心みたいなものもあります。良いなぁ、ゴジラ映画をやれて良いなぁと思ってしまいます。暴れているゴジラを観て、ずるい!その手があったか!となってしまいますね(笑)」と正直な気持ちを吐露。 山崎監督も「偉大な先人たちが作ってきたゴジラなので、相当なプレッシャーもありましたし、『シン・ゴジラ』の後ということも大変だったんですけど、中々なものが出来たと思っています!是非楽しみに待っていただければと思います」と自信を込めて話した。
ORICON NEWS