超キュートなのに超危険?な、ニャンコ先生に要注目!「 夏目友人帳 」をあらためて「めくって」みる
20年以上の時を経て、なお衰えない人気を誇る「夏目友人帳」。月刊少女マンガ誌「LaLa」(白泉社)での連載開始は、2003年まで遡ります。連続テレビアニメーション化され、こちらもやはり大ヒット、2008年から2012年まで、4シーズンに分けて放映されました。メディアとしてはほかにwebラジオやドラマCDも製作され、多彩なキャラクターグッズがリリースされるなど、物語としての奥深さとともに登場人物たちの魅力がさまざまな形で愛され続けています。 とくに、それぞれに際立って個性的な妖怪たちの存在感は、夏目友人帳ならではのユニークな面白さのひとつ。理不尽に主人公に襲いかかる恐怖の象徴として描かれる場合もありますが、対照的に「愛すべきあやかし」たちも数多く登場します。たとえば主人公の用心棒を気取る「斑(まだら)」は、まさにその筆頭。本質は尊大で気性の荒い危険な大妖怪なのに、招き猫に憑依したことでどこかマヌケな「ニャンコ先生」と化したそのギャップ感が、ついついクセになってしまうのです。■アニメ「 夏目友人帳 」のストーリーは?主人公の夏目貴志(なつめたかし)は、人には見えないはずの妖怪たちが見え、会話までできてしまう特異な能力を持った高校生。幼い頃に両親を失った上にその力のために周囲から疎まれ、孤独でつらい人生を送ってきました。妖怪を恐れ憎み、人との付き合いまで避けつづけてきた夏目でしたが、ある不思議な書き物との出会いをきっかけに、大きく人生が変わっていきます。その書き物が「夏目友人帳」。夏目と同じく妖怪と触れ合う能力を持っていた祖母が、強い霊能力を使って妖怪たちに勝負を挑み、勝った代償として教えさせた妖怪たちの名前を綴ったものです。『 夏目友人帳 』幸せな涙をくれる感動系癒やし猫アニメ人は泣くことによってストレスを発散できるという。 涙など流さない日々を過ごせるに越したことはないが、あえて泣いてみるのも一興だろう。 そこで今回は、普段泣くことのないあなたに、心が洗われるような素敵な話に涙してもらおうと思い、ご紹介したいのが「 夏目友人帳 」という作品だ。 物語 妖が見える主人公・夏目貴志は あにぶ名前を奪われた妖怪たちは、この友人帳の主の命令を聞かなければなりません。つまり所有者は、さまざまな妖怪を使役する力を手に入れることができるのです。それを狙って夏目のもとに現れたのが、斑(まだら)でした。夏目は友人帳の力を嫌い、名前を妖怪たちに返すことにします。しかし、必ずしも理性的でおとなしい妖怪ばかりではありません。時には、友人帳を狙って襲いかかる妖怪もいます。そこで夏目は、自分が死んでしまった時、友人帳を譲ることを交換条件として、斑に身を守ってもらことにするのでした。それ以来、夏目はさまざまな妖怪たちと出会い、名前を返し、時には恐ろしい目にあわされることになります。一方でそれまで知らなかった妖怪たちの悲しみや寂しさ、そして素朴な優しさに触れ、彼らに対する見方が変化していきます。成長していく中で夏目は、避けつづけてきた他の人間との交流にも、癒しを感じるようになっていくのです。閉じこもっていた心がゆっくりと開かれていく物語の中で、人を想うことの大切さと優しくあることの尊さが、静かに伝わってきます。Amazon.co.jp | 夏目友人帳 Blu-ray Disc BOX2(完全生産限定版) DVD・ブルーレイ – 神谷浩史, 井上和彦, 小林沙苗, 石田彰, 堀江一眞, 高田晃, 大森貴弘, 緑川ゆき, 村井さだゆき, ブレインズ・ベース ■人と妖、陰と陽、光と影、そんな狭間で生きる夏目貴志とニャンコ先生。あ、ニャンコ先生は基本「影」のほうですけどね。さまざまな妖怪たちとの出会いが物語を作り上げて行くのですが、全編を通じて柱となっているのが、 夏目と斑の不思議な交流です。ちなみにふだんの斑は「ニャンコ先生」の通称どおりにダルマのような体型の三毛猫の姿をしています。ずんぐりとした見た目とは裏腹に、いざという時にはとても機敏な動きを見せますが、基本的には寝て食べて飲んで遊ぶ、かなりだらけた生活を送っています。猫らしくありません。どちらかと言えば、オッサンです。時代的には間違いなくこちらがオリジナルですが、あの「テッド」から下ネタ系のエッセンスが抜けた感じでしょうか。このニャンコ先生と夏目の掛け合いが、本筋とは関係のないところも含めて、絶妙なのです。基本的には先生がつっこみで夏目がボケているように見えます。けれど実は、先生のボケボケを夏目が軽妙にいなしていたりすることも。そんなときの先生は、抜群にキュートで魅力的で、思わず爆笑してしまいます。物語の進行とともに微妙に変化していくふたり(?)の関係は、ある意味、人と妖怪という本来、相入れるはずのないふたつの存在が、深く強い絆で結ばれていく幸せな可能性を感じさせてくれます。おそらくは決して、真に理解し合うことはできないのかもしれません。けれどそんな理屈や価値観の相違をものともせずに、信じ合い、思いやりを交わすことの素晴らしさを、この物語はさりげなく教えてくれるのです。ふたり(?)のつながりが深まるにつれて、夏目と、妖怪や人間との新しい交流が広がっていきます。外見は時に不可思議だったりグロテスクな者もいますが、「生き様や心持ちが優しく愛らしい」妖怪や人間の「友人」が増えていきます。そう、ニャンコ先生は、夏目の世界を確かに広げてくれたのです。本人的にはあくまで「友人帳を横取りされたくないから、用心棒役を買って出ただけだ」と、言い張るのでしょうが。 名前を返すことで夏目友人帳はどんどん薄くなっていきます。けれど夏目とニャンコ先生をめぐる友人の和は、その厚みをますます増していくのです。夏目の成長とともに深まっていく仲間たちとのつながりは、爽やかな感動を呼んでくれます。観終わったあと、なんとも不思議な「ほっこり感」が味わえるファンタジーです。■「 夏目友人帳 伍」が2016年秋に放送しますよ!2016年秋には「 夏目友人帳 伍 」の放送が予定されている。またニャンコ先生にいろんな教えを乞うことができます。放送スケジュールなどはまだ発表されていませんので、小まめに公式ホームページを要チェックですね。 夏目友人帳 の第一話を無料で視聴する! アニメの題名:夏目友人帳作者/監督:緑川ゆき(原作・月刊LaLa・白泉社)/大森貴弘主な声優(複数可能):神谷浩史、井上和彦、小林沙苗、石田 彰ほか製作会社:NAS公式サイト:http://www.nasinc.co.jp/jp/natsume-anime/公開日:2008年7月(シーズン1地上波放映開始)~2012年3月(シーズン4地上波放映終了)上映時間:約25分 (あにぶ編集部/あにぶ編集部)
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