
世界のアニメ作品が集う!世界四大 アニメーション映画祭 とは一体何か?
オタワ国際アニメーションフェスティバル2017の長編コンペティションにて、湯浅政明監督の「夜は短し歩けよ乙女」と「夜明け告げるルーのうた」の2作品が揃ってノミネートされるという快挙を果たしました。湯浅政明監督といえば、先日アヌシー国際 アニメーション映画祭 の長編コンペでも「夜明け告げるルーのうた」でグランプリを取ったばかりということもあり、立て続けにアニメーション映画祭での活躍を見せております。さて、そんなアニメーション映画祭。今回の様なニュースを聞いて「いろんな場所でいろんな映画祭が開催されてるんだー」とボンヤリ思う人も多いと思いますが、実は『世界四大アニメーション映画祭』と呼ばれる4つの大きなアニメの映画祭が存在します。前述のオタワもアヌシーも実はどちらもこの4つに含まれる映画祭だったりします。今回はそんな世界4大アニメーション映画祭にはどんなものがあるのか紹介します。■ザグレブ国際 アニメーション映画祭毎年6月に、クロアチアの首都・ザグレブで開催されるのがザグレブ国際アニメーション映画祭です。1972年から始まったこの映画祭は、当初2年に一回のペースで開催されていたのですが、2006年からは毎年開催されるようになりました。現在は長編アニメ・短編アニメ共に毎年コンペが実施されているのですが、そうなったのも比較的最近の話。一時期は長編と短編のコンペが毎年交互に実施されていたりと変化の大きい映画賞でもあります。これまでに日本作品では、手塚治虫さんの「ジャンピング」、山村浩二さんの「頭山」、折笠良さんの「水準原点」などが映画祭で受賞経験がありますが、長編作品は未だ無冠に終わっています。http://www.animafest.hr/en■アヌシー国際アニメーション映画祭毎年6月に、フランスのアヌシーで開催されるのがアヌシー国際アニメーション映画祭です。1960年にカンヌ国際映画祭からアニメ部門が独立して生まれた古い歴史のあるアニメーション映画祭です。アニメーションの国際見本市であるMIFAも併設開催されるだけあって、世界各国のバラエティに富んだアニメーションが集まります。長編コンペではこれまでに日本作品から、宮崎駿さんの「紅の豚」や、高畑勲さんの「平成狸合戦ぽんぽこ」などが受賞を経てきましたが、「夜明け告げるルーのうた」はそこから22年ぶりの受賞となりました。https://www.annecy.org/■広島国際アニメーションフェスティバル四大アニメーション映画祭の1つは日本でも開催されます。それが日本の広島県で開催される広島国際アニメーションフェスティバルです。2年に1回のペースで8月に開催されます。1985年にスタートしており、四大アニメーション映画祭でも一番新しい映画祭です。この映画祭では短編アニメーションを専門的に扱っており、四大アニメーション映画祭では唯一長編作品向けのコンペが行われていないなど、特に色の濃いアニメーション映画祭となっています。次回開催は2018年です。http://hiroanim.org/■オタワ国際アニメーションフェスティバル毎年9月に、カナダの首都・オタワで開催されるのがオタワ国際アニメーションフェスティバル。1976年に2年に一度のペースでスタートしたこの映画祭も、2005年から毎年開催されるようになりました。これまでに長編コンペティションでは日本作品のグランプリ作品が出ていないので、今回湯浅政明監督が初の日本作品グランプリを取れるか、どうかに注目です。https://www.animationfestival.ca/以上4つが世界四大アニメーション映画祭と呼ばれる映画祭です。実はこういった映画祭のコンペティションで選出される作品は被ってくることが多々あります。海外作品の興行が難しいとされる日本では世界的な旬を感じ取るのは難しいのですが、こういった映画祭で支持されている作品をチェックしてみると『今世界でどんな作品が評価されているのか』が、見えてきて参考になります。是非、これらの映画祭でどういった作品が選出されているのかを追ってみてくださいね。(Header Photo: Photo by http://www.animafest.hr/ )青少年のためにオススメする「 哀しみのベラドンナ 」(あにぶ編集部/ネジムラ)
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