アニメ『 ピアノの森 』は、こんなにもクラシックが良かったなんて気づかせてくれる!
素晴らしい演奏に点数をつけることはできない。聴く人の感性に触れたとき、その音は素晴らしく心を躍らせ、周りにはたくさんの色が溢れ、そういう音の出会いが心を潤してくれるとつくづく思ってしまう、アニメ『 ピアノの森 』はそんなアニメです。■アニメ『 ピアノの森 』は一色まことによる青年漫画が原作1998年より『ヤングマガジンアッパーズ』(講談社)にて連載開始。途中、休載や掲載誌廃刊をはさんだ後、81話(2005年)より『モーニング』に移籍。不定期連載の後に長らく休載して、また不定期連載になった。2007年にアニメーション映画化され、第12回(平成20年度)文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞受賞。コミック26巻をもって完結した作品です。森の中に捨てられたピアノは鍵盤も固く、壊れていて誰にも弾くことができない。唯一弾くことのできるカイを除いて。自由気ままに弾くカイだけが奏でられる音は独創的で煌びやかで誰もがうっとりするような音。カイは自分の演奏に満足していたが、元世界的な天才ピアニストで不慮の事故によってピアノを断念してまい音と共に心も死んでしまった音楽教師の阿宇野と出会うことで、本格的なレッスンを行うことになるが、いくら演奏が素晴らしくても、「自分の音」がなかなか出せない。一方幼少期からひたすらレッスンに励み、ピアニストになることだけを目標に毎日過酷なトレーニングにも励み、なにがあっても練習で乗り越えて家族の期待の雨宮修平。この二人が織り成すコンクールでの音の世界は―。■映像の綺麗さが際立つアニメ『 ピアノの森 』クラシックの話でありながら、音楽よりも映像の綺麗さに目がいく作品。とても幻想的で吸い込まれるような月光のもと自由にピアノを奏でるカイの姿や、しなやかで流れるような小学生ながら完成度の高い演奏をする修平の指、神々しく輝くコンクールのステージ。非常に透明感があり、クオリティの高い映像です。これは一度見るべき。クラシックが退屈で好きではないという人もこの映画を見たらクラシックに対する世界が変わります。魅力的な音楽たちが胸響いてきますよ。クラシック音楽の良さを伝えるためにもこの映画は見て欲しい作品です。 日常に疲れた人へ、ピアノの森の音色に耳を傾けてはみませんか?(あにぶ編集部/さっちん)
あにぶ