TVアニメ『 少女☆歌劇 レヴュースタァライト 』第七話「大場なな」【感想コラム】
今回放送された『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』はすごかったですね。これまでに放送された第6話までとはいろいろなものがガラッと変わっていました。物語の展開の仕方や物語世界の真実の一端に触れて驚いた方も多かったのではないでしょうか?筆者はめちゃくちゃビックリしましたよ。サブタイトルの通りななにフォーカスされた今回。アニメ『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』における大転換点でもある第7話をじっくりと見てゆきましょう!今回の感想コラムは大いに第7話のネタバレを含んでいます。可能であれば一度第7話を視聴してから読んでいただきたいです。たぶんその方がアニメと感想コラムの双方をより楽しめると思います。このページの目次1 謎の横軸と日付表示2 アニメ初! キリンによる「レヴュー」への言及3 世界の真実とななの願い4 特異点の発生5 アニメ『 少女☆歌劇 レヴュースタァライト 』第七話「大場なな」の感想■謎の横軸と日付表示今回放送された第7話は冒頭からこれまで放送されたお話とは雰囲気が違っていましたね。「第99回聖翔祭」で披露された「スタァライト」公演の一幕が描かれていることはこれまでと同じでしたが、「2018.3.3」という年月日の表示や何か重要な意味がありそうな横軸が登場したのははじめてでした。2018.3.3これが意味するところ。見たまんまにとらえれば「2018年3月3日」ですが、当然この年月日は特別な何かがあります。この日は「第99回聖翔祭」の開催日、すなわち華恋たち九九組生によるはじめての「スタァライト」公演が実施された記念すべき日なのです。次に表示されたのは「2018.3.5」。「第99回聖翔祭」の2日後、A組とB組合同の打ち上げが行なわれた日でした。各々が思い思いに打ち上げを楽しむなか、ななは自身のスマホで写真を撮っていましたね。当然のことではありますが、誰かの写真を撮っているなながスマホの画面に写ることはありません。これまでに放送された第6話まででもななが写真を撮っているシーンは数多くありましたが、彼女は一歩後ろから周囲を見ていることが多いキャラクターですよね。今回、改めて彼女の一歩引いた姿勢を見たような気がします。さて、こうした「第99回聖翔祭」を経た後も謎の横軸と日付表示は幾度も登場します。 「2018.3.26」春期休暇、初日「2018.4.9」新学期「2018.5.16」配役決めオーディション開始 このように日付を表示することで「今見ているシーンがいつの時点の出来事なのか」がはっきりと視聴者に示されていました。また、横軸や日付を表示する以外にも時間が経過していることを意識させる描写がいくつもありました。たとえば、新学期早々明らかになった「退学者」の存在です。新学期になってA組から2人の生徒が去ってしまいました。アニメ第1話時点の日付が「2018.5.14」で、その時点のA組の人数が28人。そこに転校生のひかりが加わったことで29人になっていました。アニメ第1話時点では知りようがなかった「退学者」の存在。これをはっきりと描くことによって1年生だった九九組生が2年生になったこと、つまるところ時間経過によって周囲の状況が変容したことを意識させていたように思います。第7話、とりわけAパートは「第99回聖翔祭」を出発点として時間が経過したことや、それによってななを取り巻く環境が変容したことを印象的に描いていたように感じました。■アニメ初! キリンによる「レヴュー」への言及画像引用元:©Project Revue Starlight今回はいろいろと謎に包まれていた「レヴュー」に関してちょっとだけ説明がされていましたね。ななとキリンが対面したシーンでキリンが「レヴュー」における舞台機構について話していました。キリン曰く、「レヴュー」では舞台少女のキラめきに呼応して舞台機構が勝手に動き出すらしいです。どうやらこの辺りの設定は舞台版とだいたい同じみたいですね。先日書かせていただいた考察記事の「レヴュー」に関する部分はあながち間違っていなかったようです。絶賛放送中TVアニメ『 少女☆歌劇 レヴュースタァライト 』 レヴュー、キラめき、舞台版との関連について感想コラム執筆ライターが考察してみた!2018.08.17「レヴュー」の舞台機構の仕組みがチラッと語られたことによって、あれらが勝手に作動していることはわかりました。とはいえ、その具体的な仕組みやそもそも「レヴュー」が現実の出来事なのかといった疑問は依然残ったままです。やはり、まだまだわからないことだらけです。■世界の真実とななの願い今回放送された第7話は筆者を含む視聴者に大きな衝撃を与えました。では、その衝撃の原因とは何か。それが今から書くこと。すなわち、アニメ『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』の世界に隠されていた真実です。ネタバレ上等で結論から先に申しましょう。実は… この世界はループしています。 正確には「2017年4月17日~2018年5月25日」を何度も繰り返しているのです。そして、このループの首謀者が大場ななとキリンだったのです!…もうね。ビックリしすぎて口が開いちゃいますよ。同時期に『シュタインズ・ゲート ゼロ』が放送されているため、「えっ、まさかのシュタゲ的展開!?」とツッコんでしまいました。とりあえず、驚きとツッコミは横に置いておきましょう。問題は何がどうなって時間遡行という神のごとき事象を可能にしたのか。これにつきます。ざっくり説明すると、ななが「レヴュー」の合格者となったことで「トップ・スタァへの道が開かれ」た。その結果として2017年4月17日という過去へのタイムリープが実現したのです。何故「レヴュー」に合格することがタイムリープを可能にしたのでしょう?その答えはキリンの発言にあります。アニメ第1話においてキリンは「『レヴュー』に合格した舞台少女にはトップ・スタァへの道が開かれる」と言っていました。今回放送された第7話ではその内容が語られていましたね。「運命の舞台に立つもの。無限のキラめきを放ち、すべての才能を開花させ、時を越えて輝き続ける永遠の主役」「どんな舞台にでも立てる」やはりその抽象性は高いですが、「トップ・スタァへの道が開かれる」よりはまだ具体的になりました。ななはキリンのこの言葉、特に「どんな舞台にでも立てる」という言葉を信じて「レヴュー」に参加し、真矢をも打ち倒して合格をつかみ取りました。第3話で華恋の前に絶対的強者として立ちはだかった真矢があっさりと敗北していましたね。ななの底知れない強さに本作における裏ボス的ポジションを感じましたね。「レヴュー」に合格したななの望み。それは「第99回聖翔祭、スタァライトの再演とそれに至るまでの日々の再生」でした。「どんな舞台にでも立てる」とはすなわち、「いつ・どこの・どんな舞台にでも立つことができる」ということです。そこに時間・場所・内容の制約はありません。そして、ななは自身の願いを叶えるためにこれまでの記憶を保持したままタイムリープを果たしました。時間の逆行に伴って第7話につきまとっている謎の横軸も逆行。つまり、あの横軸はなながループした時間軸(2017.4.17~2018.5.25)を示していたのです。時間軸の下側に表示されていた黄色の花はなながいる時間を、時間軸の後半に表示された塔っぽい何かは「第99回聖翔祭」の開催日を指していたんですね。その後ななは何度も何度も何度も何度も「2017年4月17日~2018年5月25日」という期間を繰り返していたようです。キリンに「もう何度目かわかりませんが…」と言われていたことからもそれは明らかです。彼女はたった一人(キリンも記憶は保持しているが…)で同じ時間をループしていたのです。物語が急展開を見せました。筆者、見ていてとてもワクワクしましたね!■特異点の発生画像引用元:©Project Revue Starlight何度も同じ時間を繰り返していれば当たり前ですが、その期間に起こる周囲の出来事すべてがわかるようになります。当然ななもそうでした。だからこそ、第1話の「すべてわかっている」という発言は極めて自然なものだったのです。そりゃあ、すべて一度は見た出来事ですからね。知っていて当然です。しかし、そんなななにもわからない出来事、これまでのループのなかでは発生しなかった出来事が起こるようになりました。そのきっかけが「2018.5.14」。ひかりが転校してきたことです。これまでのループでは存在しなかった出来事であるひかりの転入は世界にとっての特異点とも言える出来事でしょう。現にひかりが転入してきたことによって事態は大きく変わりました。その変化の最たるもの。それが主人公・愛情華恋です。ひかりが登場したことによって華恋の舞台少女としての意識は変容しました。その変化が第5話の「嫉妬のレヴュー」を生みました。ひかりの登場による華恋の意識改革。華恋の意識改革による周囲の変化。これら一連の出来事が発生した結果、これまでのループにはなかった新たな世界が生まれたのです。今までは「すべてわかっている」状態で時間を進めてきたななにもわからない世界となりました。果たしてななはどうするのか…?■アニメ『 少女☆歌劇 レヴュースタァライト 』第七話「大場なな」の感想画像引用元:©Project Revue Starlight今回は『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』の世界に隠された真実が描かれましたね。あまりにも一気に情報が押し寄せたため筆者は少々キャパオーバー気味です(笑)次回放送の第8話。サブタイトルを見る限り「ひかり回」であることは間違いなさそうですね。第8話でもいろいろな事実が明らかにされそうですが、筆者の脳はそれについていけるのでしょうか…?あと、物語の根幹というか、真実が見え隠れするほどに感想コラムを書くのが難しくなってきています。言及したいポイントが多くなりすぎてアワアワしています。それでも頑張って書いてゆきますので、引き続き応援をお願いいたします!というわけで、今回はここまでです。次回も楽しみですね!TVアニメ『 少女☆歌劇 レヴュースタァライト 』感想コラムのまとめ(あにぶ編集部/タングステン)
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