絶賛放送中TVアニメ『 少女☆歌劇 レヴュースタァライト 』 レヴュー、キラめき、舞台版との関連について感想コラム執筆ライターが考察してみた!
2018年夏アニメも折り返し地点が近づいていますね。筆者を含むアニメファンのみなさまはそろそろ今期の視聴継続作品が決まってきていることと思います。各々にお気に入りの作品を見つけて楽しまれているのではないでしょうか?そんな今期、筆者イチオシの作品はやはり『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』ですね。現在、感想コラムを執筆させていただいているというのもありますが、それ以前にかなり筆者好みな作品です。まだ見ていないという方は今からでも間に合いますので、ぜひご覧いただきたいです。さて、そんな『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』ですが、いろいろとわからない点がありますね。アニメを視聴されている方なら多かれ少なかれ疑問を抱いているのではないでしょうか?インターネット上ではそのよくわからない点に関する考察が数多く展開されています。筆者もそれらの考察をそれなりに拝見させていただきました。今回はTVアニメ『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』にまつわるいくつかの疑問を筆者なりに考察してみようと思います。この考察が合っているのかどうかはともかく、本記事がアニメ『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』をより楽しむための助けになれば幸いです。このページの目次1 考察をはじめる前に1.1 考察する疑問1.2 本記事執筆時の情報2 考察① 「レヴューオーディション」って何?2.1 アニメ版と舞台版における「レヴューオーディション」2.2 「レヴューオーディション」は現実なのか否か?3 考察② 作中に登場する「キラめき」とは?3.1 「キラめき」の意味と概念3.2 代償としての「キラめき」4 考察③ アニメ版と舞台版の関係性はどうなっているのか?4.1 アニメ版と舞台版は地続きの世界なのか?4.2 2つの世界と「レヴューオーディション」5 考察によって一段と『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』を楽しめるかも?■考察をはじめる前に画像引用元:©Project Revue Starlightそれでは早速考察を始めてゆきましょう!……とその前に、まずは何に疑問を抱いているのかということと、本記事執筆時点の情報を明示しておきましょう。というわけで、考察に入る前にちょっとだけ失礼いたします。考察する疑問それでは、今回考察してゆきたいと考えている疑問についてざっくりと紹介します。今回取り上げる疑問は以下の3つです。 ① 「レヴューオーディション」って何?② 作中に登場する「キラめき」とは?③ アニメ版と舞台版の関係性はどうなっているのか?上記の3つについて今回は考察してゆきます。まず、①については多くの方が疑問に思われていることと思います。レヴューは第一話Bパートではじめて描かれましたが、それに関する詳しい説明は特にありません。面白いから見ているけどなんのことやらわからないという方や、説明がなくてよくわからないから視聴をやめてしまったという方もいるかもしれません。そうした方々にとって「レヴューオーディション」に関する考察は今後の視聴継続、あるいは視聴再開につながるものになると考えています。続いて②ですが、これは筆者が感想コラムを書くなかで感じた疑問です。本作ではレヴューのシーンに限らず、様々なシーンで「キラめき」というものに言及されます。また、「キラめき」は様々な文脈のなかで広範な意味の言葉として使われています。ある時はモノ(形の有無は問わない)として「キラめき」が捉えられ、それを持っているかどうかが語られています。またある時は特定の対象(人、舞台、行動etc.)に対する評価の言葉として「キラめき」が捉えられ、「キラめいている」という独特な形容表現として会話やモノローグのなかに登場します。本作において幾度となく登場する「キラめき」という言葉、あるいは概念について考えることは、『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』という作品を自分なりに解釈して楽しむことの助けになると考えます。最後に③ですが、これは筆者の素朴な疑問です。筆者は今回のアニメ化をきっかけに『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』という作品、およびコンテンツにハマりました。アニメ化以前に知っていたことというと、「リアルキャストによる舞台公演をやっている」「ユニットでのアーティスト活動をやっている」くらいでした。あとは、ブシロードが手がけているメディアミックスプロジェクトであることですね。その内容については恥ずかしながらまったく知りませんでした。コンテンツにハマった現在、CDや漫画を購入して楽しんでしますが、舞台公演はまだチェックしていません。舞台公演についてはコミック「舞台 少女☆歌劇 レヴュースタァライト ―The LIVE― SHOW MUST GO ON」1巻に掲載されている部分しかわかりません。ただ、舞台のコミカライズを読んで一つ思ったことがあります。それが③の疑問です。アニメ版と舞台版。この2つを同一世界線と捉えるのか。あるいは別の世界線と捉えるのか。それによって①②の考察や解釈が変動してしまいます。アニメ版と舞台版の世界について考えることは、①②の考察に対する解釈の深化だけではなく、アニメ版と舞台版の両方をより一層楽しむことにもつながると考えています。ここまで長々と書いてきましたが、今回はこれら3つについていろいろと考えてゆきます。本記事執筆時の情報『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』は「ミュージカル × アニメーションで紡ぐ、二層展開式少女歌劇」として様々なコンテンツ展開をしています。現在放送しているTVアニメもそのコンテンツ展開の一つですね。アニメのほかに舞台公演、CDリリース、コミック連載なども行なっています。そんな本作の考察をするにあたって、それらコンテンツに関する知識は大切になると思います。それこそ先述した疑問、特に「③アニメ版と舞台版の関係性はどうなっているのか?」について考える場合、アニメ版の知識だけではなく舞台版の知識も必要になりますよね。アニメも現在絶賛放送中です。当然ですが、未放送分の内容やそこで明かされた情報に関しては知る由もありません。こうしたコンテンツの状況を鑑みるに、本記事執筆段階において筆者・タングステンがチェックした『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』関連コンテンツについて明示しておく必要があるのではないかと思いました。別の表現をするなら、今回の考察を書くために利用した参考文献・資料をきちんと示しておく必要を感じたというところですね。というわけで、ここでは本記事執筆に先んじてチェックした関連コンテンツを紹介しておきます。チェックしたものは以下の通りです。 TVアニメ『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』第一話~第五話コミック「少女☆歌劇 レヴュースタァライト オーバーチュア」単行本1巻コミック「舞台 少女☆歌劇 レヴュースタァライト ―The LIVE― SHOW MUST GO ON」単行本1巻これらに描かれた内容、および情報をもとにして今回記事を執筆させていただいています。というわけで、ここまで少々長く書きすぎましたが、以降は3つの疑問について筆者なりに考察してゆきますよ! 前置きが長くなりすぎたことは大目に見ていただけるとありがたいです(笑)舞台版についてはいずれなんらかの形で観劇しようと思っていますが、実際に見るのは現在放送中のTVアニメをすべて見終わってからにするつもりです。その理由はできるだけまっさらな状態でアニメを楽しみたいという想いにあります。まずは、今放送されているTVアニメにまっすぐ向き合いたい。舞台はそれを終えてからという風に考えています。■考察① 「レヴューオーディション」って何?画像引用元:©Project Revue Starlight「レヴューオーディション」、アニメでは主に「レヴュー」と呼ばれているやつですね。アニメにおける見せ場として、あるいは『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』というコンテンツの見どころとしてその魅力を遺憾なく発揮しているように思います。ひかりが聖翔音楽学園に転校してきてから実施されていますが、その詳細はいまだ謎に包まれています。まずは、そんな「レヴューオーディション」についていろいろと考えてゆきたいと思います。アニメ版と舞台版における「レヴューオーディション」アニメ盤でも舞台版でも「レヴュー」は登場します。アニメは第五話まで、舞台はコミック第1巻までの知識・情報しかありませんが、それぞれの「レヴュー」について大まかにまとめた表がこちらになります。アニメ版(第一話 ~ 第五話)舞台版(コミック1巻)参加しているのはメインキャラクター9人→ 華恋は途中乱入→ ななは「レヴュー」をしていない(現状、戦っているシーンは描かれていない)が、ランキングに名を連ねている(=参加者として認識されている?)参加しているのはメインキャラクター9人→ 華恋は途中乱入(ルール違反らしい)→ 「レヴュー」に参加している9人は「選抜」と呼ばれており、クラスメイトから一目置かれているオーディションの主催者は謎のキリン(CV:津田健次郎)→ キリンに関することはほとんどわかっていない(当の本人の口癖は「わかります」)オーディションの主催者は学園の教員(だと思われる)→ 声だけが登場した誰かが存在している(具体的に誰かは不明、アニメに登場するキリンかも?)オーディションは地下劇場で行なわれている→ 一度に複数のレヴューが実施オーディションは地下劇場「トワイライトシアター」で行なわれている→ 一度に複数のレヴューが実施各レヴューにはテーマが設定される 例:情熱、渇望、嫉妬各レヴューにはテーマが設定される 例:絶望、迷宮、孤独上掛けが落ちた者が敗者となる上掛けが落ちた者が敗者となるアニメ版と舞台版の「レヴュー」を比較してみて、基本的な「レヴュー」の設定が一緒だということはわかりました。例えば、「レヴュー」の参加者、あるいは参加者だと認められている舞台少女はアニメ版も舞台版も同じですね。メインキャラクターの9人が「レヴュー」の参加者として描かれています。主人公の華恋が乱入する形で参加している部分も同じです。ただ、所々にちょっとずつ違いがあることもたしかです。アニメ版と舞台版の異なる点として筆者が注目したのは「選抜」ですね。舞台版にはあってアニメ版にはない(そのような表現が登場していない)設定なので気になります。とりあえず、アニメ版と舞台版における「レヴューオーディション」は基本的に同じものだけど、細かい差異はあるという風に解釈しておくほかなさそうですね。「レヴューオーディション」は現実なのか否か?『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』の見どころであり最大の特徴である「レヴューオーディション」。アニメ第一話で初登場した超高速の縫製・武器鋳造・メイクアップのカットと、「レヴュー」の舞台に立ったときの華恋の前口上のシーンは素晴らしかったですよね。はじめて見たときの感動は忘れられません。ブルルッと鳥肌が立ったのをさっきのことのように思い出します。この「レヴュー」開始前に流れる一連のシーンは第二話以降にも登場します。いわゆる「変身バンク」として一連のシーンは機能しているわけです。話数が進むごとに華恋以外の舞台少女の「変身バンク」も公開されていっています。第五話放送時点で華恋、純那、真矢、まひるの「変身バンク」を見ることができましたね。あの「変身バンク」を経て、舞台少女たちは「レヴュー」の舞台に立つ、すなわち戦闘準備を完了させるのです。「レヴュー」がはじまってからもすごいことが起こりますよね。舞台上にある背景や小道具などの舞台機構が勝手に動くんです。正直、その原理はさっぱりわかりません。勝手に動くだけでも意味がわからないのに、その動きは舞台上で戦う舞台少女の意志に応えるような動きをしています。頭を空っぽにしてみている分には「はぇ~、スッゲェな~」で済むのですが、どうしてもいろいろと考えてしまいます。舞台機構が勝手に動くことについてアニメ版ではこれといって説明がされていません。しかし、舞台版コミックス1巻ではちょっとだけ舞台機構についての説明がありました。それによると、「レヴュー」の舞台機構は舞台少女の情熱を感じて勝手に動くとのことです。舞台少女の情熱に呼応するように舞台・ライト・音・衣装・セットが裏方の意思に関係なく踊るそうです。不思議ですね。つまるところ、「レヴュー」開始前の「変身バンク」も「レヴュー」の最中の舞台機構の演出もすべて「舞台少女の力に舞台が応えている」ということになります。まあ実際、舞台機構は彼女たちにとって都合よく動いていましたよね。第五話で描かれた「嫉妬のレヴュー」はそれが顕著に現れていたと思います。一人芝居、「野球盤」モチーフの舞台機構、大胆なステージ移動などやりたい放題でしたしね…さて、都合よく動く舞台機構や「レヴュー」という非日常的空間のことを考えていると一つの疑問に行き当たります。そもそも「レヴュー」は現実に起こっている出来事なのか。それとも空想上、あるいは深層世界での出来事なのか、という疑問が浮かんできます。こういった疑問に行き当たった人は一定数いるようで、インターネット上の考察でもこれと同様、ないし類似した疑問について考えている人がいますね。結論から申し上げると、なんとも言えません。だって、現実か否かを特定するための明確な情報がないですから。アニメ第五話まででも、舞台版コミックス1巻でもはっきりとした結論を提示するに足るだけの情報は明示されていませんしね。一介のファンでしかない筆者が”答え”を提示することは不可能です。それこそ、おこがましいことだと思います。だからと言って、何も考えていないわけではありません。ここから述べるのはあくまでも個人的な意見になるのでみなさんがどう捉えるのかはみなさん自身で決めていただきたいのですが、筆者は「レヴュー」を現実世界の出来事だと考えています。そう考える明確な理由こそありませんが、心理描写や深層世界だと捉えるのはちょっと無理があるように思うんですよね。9人の舞台少女全員が同様の認知を持ち、類似した空間(=地下劇場)を深層世界と認識して意識的、あるいは無意識的にそこと現実世界を行き来しているとは考えにくいです。第一、そう考えるに至る確証がありません。今後、物語の進行のなかで「レヴュー」に関する説明がされると思いますが、それまでは正確なことはわからないままになりそうですね。ただ、ここで行なっている考察が合っているかどうかはともかく、アニメを視聴しているみなさんが「レヴュー」とは何かを考える一助となるとは思っています。■考察② 作中に登場する「キラめき」とは?画像引用元:©Project Revue Starlight『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』には幾度となく登場する重要なワードがありますよね。おそらく、アニメでは毎話その言葉が登場しています。それは「キラめき」です。本当に様々な場面に登場する「キラめき」ですが、その具体的な意味はわかりません。印象的な言葉でありながら、明確な解釈が示されていない「キラめき」。それが何なのかをちょっと考えてみようと思います。「キラめき」の意味と概念いろんな場面で使われる「キラめき」という言葉ですが、あまりにも使われすぎているのでその具体的な意味や概念がよくわかりません。「キラめき」というものが物語のなかで重要であることはわかるのですが、やっぱりそれが何を表しているのかはよくわかりません。一体なんなんでしょうね?先述しているように、アニメ版・舞台版では「キラめき」という言葉が様々な文脈のなかで使われています。名詞として使われることも、形容詞として使われることもある「キラめき」。文脈によってその意味が流動的に変化しているように思います。ちょっと昔の若者言葉「ヤバい」や、昨今よく使われている言葉「エモい」などと同様にかなり広範な意味を含んでいるような気がします。使うタイミングや場面、形容する対象などが異なるとその意味も変わりそうですね。また、「キラめき」は奪い合うことができるものとして扱われることもあります。それこそ、舞台版では「レヴュー」に敗北すると敗者が勝者に「キラめき」を奪われることが明示されていましたね。アニメ版に舞台版で示されたような表現はありませんでしたが、「レヴュー」に勝利してトップ・スタァになる条件は「もっともキラめいた『レヴュー』を見せること」だとキリンが言っていました。さらに、アニメ第五話では「キラめき」が可視化されていましたね。まひる独自のイメージではありましたが、「キラめき」はプリズムエフェクトとして宙を舞っていました。いろいろと書いているうちに「キラめき」のことがより一層わからなくなってきました。考えれば考えるほど、「キラめき」というものがどんどん不明瞭なものになってゆきます。あまりにも使いどころが広すぎてその意味・概念を規定できません。これは参りましたね…少なくとも、「キラめき」は舞台少女にとって大切なものだというのは間違いなさそうです。舞台少女としての魅力を「キラめき」として表現しているように見えたり、まひるが自身に「キラめき」がないと思い込んで悩んだりしていることからもそれが大切なものであることが伺えます。とはいえ、具体的なことはさっぱりです。まあ、不明瞭だからこそいろいろと想像できるので、みなさんもちょっと考えてみてください。そして、筆者にみなさんの考えを教えていただけると嬉しいです。代償としての「キラめき」意味・概念を規定できなかった「キラめき」ですが、先述したように奪い奪われるものとして舞台版では描かれています。「レヴュー」に敗北すると「キラめき」を奪われてしまう。これは「キラめき」を失うと言い換えることもできると思います。「『レヴュー』での敗北=『キラめき』の喪失」と言えるかもしれません。これを踏まえて一つ思い出してみてほしいことがあります。それはアニメ第四話でひかりが発した意味深なセリフです。そのセリフは「あのオーディションは合格できなければそこで終わり。舞台少女として一番大切なものを失うの」です。華恋とひかりが舞台少女を志すきっかけとなったタワーの下の公演で交わされた会話に登場したセリフですね。思いのほかサラッと処理されていましたが、よくよく考えてみればいろいろと引っかかるセリフですよ。どうしてひかりがそんなことを知っているんでしょうか? なぜ、「レヴューオーディション」での敗北が舞台少女として一番大切なものの喪失につながることを知っていたのでしょう?もしかして、ひかりは過去に”舞台少女として一番大切なもの”を喪失した経験があるのかもしれません。そうだとしたら、ひかりは何を失ったのでしょうか?ここで舞台版の内容から導き出した「『レヴュー』での敗北=『キラめき』の喪失」という等式を思い出してください。これを加味してアニメ第四話のひかりのセリフを考えてみましょう。ちょっと無理があるかもしれませんが、「『キラめき』=一番大切なもの」だと考えることができると思いませんか?舞台版の内容を加味したものなので、確証が持てる考察だと自信をもって言うことはできません。とはいえ、この仮説はある程度的を射ているのではないかと思います。あくまでも個人的にですけどね。■考察③ アニメ版と舞台版の関係性はどうなっているのか?画像引用元:©Project Revue Starlightさて、ここまで「レヴューオーディション」と「キラめき」についていろいろと考えてきましたが、ここで一つ考察しておかなければならないことがあります。それが「アニメ版と舞台版の関係性」です。アニメ版と舞台版の物語がどのように関係しているのか、これを考えることは先に考察した様々な疑問にも影響を与えます。場合によっては、確証が持てる情報が少ないためにグラグラしている考察が、今以上にふわふわしたものになってしまうかもしれません。それでも、やはりアニメ版と舞台版の関係を考えることは必要でしょう。すでに「レヴューオーディション」と「キラめき」について考察してしまっていますが、ここからはそれらの考察を一層ふわふわしたものにするかもしれない「アニメ版と舞台版の関係性」について考えてゆこうと思います。アニメ版と舞台版は地続きの世界なのか?「アニメ版と舞台版の関係性」について考えると銘打っていますが、筆者が気になっていること、疑問に思っていることはただ一つです。それはアニメ版の世界と舞台版の世界が地続きなのかどうかです。現在放送されているTVアニメの時間軸と舞台版の時間軸が同一線上にあるものなのか。それとも別の世界、いわゆるパラレルワールドとして描かれているのか。みなさんはどう思いますか?こちらについても確証が持てる情報がないので、「絶対にこうだ!」と言うことはできません。ですが、一つ明らかなことがあります。それはコミック「少女☆歌劇 レヴュースタァライト オーバーチュア」1巻が、アニメ『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』の前日譚だということです。これより少なくとも、コミック「少女☆歌劇 レヴュースタァライト オーバーチュア」とアニメ『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』の時間軸が同一線上にあることは確かです。アニメ第一話で描かれていた舞台少女たちの関係性は、コミック「少女☆歌劇 レヴュースタァライト オーバーチュア」で描かれたエピソードを前提としています。それを踏まえると、華恋とまひるや純那となな、真矢とクロディーヌキャラクターが第一話時点である程度の関係を築いている訳が理解できます。前日譚とアニメ版の時間軸が同一線上にあることがわかったとはいえ、それがアニメ版と舞台版の世界の関係性を明らかにする確証とはなりません。結局のところ、こちらもはっきりしたことはわかりません。ただ、個人的にいろいろと思うところはあります。2つの世界と「レヴューオーディション」アニメ版と舞台版の世界が地続きなのか、そのはっきりした答えはわかりません。その上であえて筆者個人の考えを述べさせていただきます。筆者はアニメ版の世界と舞台版の世界はパラレルワールドだと考えています。先述した通り、アニメ版と舞台版でメインキャラクターや「レヴューオーディション」の基本システムはほぼ同じです。ですが、それぞれの世界にはちょっとずつ違いがあります。このちょっとした違いに筆者はパラレルワールド感があると思いました。特に、舞台少女たちがぶつかり合う「レヴュー」のテーマがアニメ版と舞台版で異なっているところが気になりますね。それぞれの世界の基本的な部分は同じ、だけど「レヴュー」の際に設定されるテーマが若干異なっている。このちょっとした違いが生じてくるのは、やはりアニメ版と舞台版の世界がパラレルワールドだからなのかなと思います。あと、もう一つ言わせていただくと、アニメ版と舞台版ではメインキャラクターの9人が築いている関係性が違いすぎています。「レヴュー」のときはバチバチでそれぞれのキャラクターが互いをライバルとして認識しているけど、日常パートではそのバチバチを感じさせない仲の良さややんわりした雰囲気が描かれているアニメ版。そんなアニメ版に比べると舞台版は殺伐としていますね。筆者が読ませていただいたコミック「舞台 少女☆歌劇 レヴュースタァライト ―The LIVE― SHOW MUST GO ON」1巻の絵や演出に影響されているかもしれませんが、舞台版でのキャラクター同士の関係はアニメ版のバチバチを濃縮し、よりダイレクトにぶつけ合っているように思います。言うなれば、男子高校生が本気でドッジボールしているような感じですかね? 筆者はアニメ版を見てから舞台版をチェックしたので、そのバチバチ具合に戦慄しました。こういったキャラクター同士の関係性の違いを見て思うのは、「アニメ版の関係性と舞台版の関係性が併存していると考えるのは無理がある」ということです。アニメ版の日常パートで繰り広げられる素晴らしく尊い関係と、舞台版の常に一触即発な殺伐とした関係。流石にこの2つが同一世界線に存在していると考えるのは厳しいと思います。個人的な意見・願望を盛り盛りにして考えてきましたが、結局のところ完全な答えはわかりません。あくまでもみなさんの考えの助けにしかならないのが不甲斐ないところですね。■考察によって一段と『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』を楽しめるかも?画像引用元:©Project Revue Starlightここまで、「レヴューオーディション」「キラめき」「アニメ版と舞台版の関係性」について考えてきました。3つの疑問に対する確実な答えを提示することは叶いませんでしたが、それらの疑問を考えるための糸口くらいは作れたのではないかと自負しています。記事を読んでくださった方がこの記事にどのような感想を持たれたかは定かではありませんが、記事を読んだみなさんが『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』を視聴し、作品のことをいろいろと考えてくれればそれが一番良いと思っています。その考えが合っているかどうかはともかく、作品について考えること。もっと言えば、『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』というアニメ、およびコンテンツに向きあうこと。それを通じて、作品を楽しむ人が増えてくれればそれ以上言うことはありません。この記事を読んでくださった方はすでに『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』を楽しまれている方かもしれません。ですが、もしもまだチェックしていないという方がいれば、是非一度視聴してみてください。そして、筆者と一緒にいろいろと考察しましょう!TVアニメ『 少女☆歌劇 レヴュースタァライト 』第一話「舞台少女」【感想コラム】(あにぶ編集部/タングステン)
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