『アオハルTV』の美術セットは青春から連想した「ポップな学校」

『アオハルTV』の美術セットは青春から連想した「ポップな学校」

日曜21時~放送中


フジテレビ日曜21時から放送中のバラエティ番組『アオハルTV』。タレントのヒロミがMCを務める、全国各地から発掘してきた「アオハル(青春)さん」を紹介し、彼らの背中を押す番組だ。

「ある1冊の本との出会いから、世界に2つとない建物を作り上げるようになったアーティスト」「夢を追いかけてサラリーマンから教師に転職した熱血先生」など、年齢を問わず“ちょっと変わった、何かに熱中している面白い人たち”のもとを、ビビる大木、Sexy Zoneの菊池風磨、佐藤勝利らレギュラー陣や毎回のゲストが訪れる。水泳の苦手な佐藤が最先端のトレーニングで水泳の技術を向上させるプロジェクトや、高校生マーチングバンドとコラボダンスを披露するなどのスペシャル企画も。

全国の「アオハルさん」を紹介するためロケの多い番組だが、それらのロケ映像をスタジオで見ながらのトークも見どころ。スタジオセットは、「アオハル=青春」からイメージする学生時代を連想させるデザインが印象的だ。今回は、番組の世界観を表現するこれらの美術セットのこだわりポイントや、美術スタッフの裏話をお届けする。


日曜の夜に元気になれる、“ポップな学校”をイメージ


番組の美術を手掛けたデザイナーの安部彩(フジテレビ美術制作センター)に話を聞いた。





――とても華やかな印象のセットですね。

「『何歳になっても何かに夢中になっているアオハルな人――青春している人を応援しよう!』というテーマの番組なので、“日曜の夜に元気になれる空間”を意識しています。出演者が話すテーブル周辺は、電飾も賑やかにしました」








――出演者の背景にもいろんなものが飾られています。

「『青春』から連想される“ポップな学校”というイメージで、教室や部活の部室にありそうなものを並べました。地球儀、三角定規、バスケットボール、テニスラケット、絵の具の筆、ピアノの鍵盤、試験管とフラスコなど。あと、校章をデザインしてセットのあちこちにちりばめています。学校にあるものだけでなく、さらにワクワク感を出すために、部活の帰りに食べるペロペロキャンディー、アイスクリームや、巨大なドーナツ、ハンバーガーなども作りました」





――大きなオブジェも多いですが、工夫された点はありますか?

「スチロール造形が多いのですが、そう見えないよう質感にもこだわっています。ピアノのツヤ感を出すためにシートを貼ったり、バスケットボールの滑り止めのブツブツ感をリアルに再現したり。2尺丸(直径約60㎝)の野球のボールは、本物と同じように針と糸で縫って、コーティングを施してあります。吊るしでなく置いてあるラケットや筆は、実際に手で持つこともできます」








――出演者が持つために作ったのですか?

「いえ、出演者ではなく、観覧に来たお客さんに持っていただけるように作りました。『アオハルTV』のセットは、収録前に自由に写真撮影して楽しんでいただける空間になっています。カラフルでかわいらしいオブジェがたくさんあるので、すごくインスタ映えすると思いますよ(笑)」





――視聴者の方に見てほしいポイントは?

「運動部だった人も、帰宅部だった人も、学校生活で青春していた人みんなが、何かしら青春時代の思い出を感じるエッセンスが紛れているはず。自分自身の“アオハル”を思い起こしながら、番組に登場する“アオハルさん” を一緒に応援していただけるとうれしいですね」

このように、フジテレビのバラエティの裏には、美術セットでその番組の世界観を表現するための工夫を施し、日夜奮闘している美術スタッフの姿があった。「フジテレビジュツのヒミツ」では、他にもドラマやバラエティなど、さまざまな番組の裏側を公開中。ぜひ一度、チェックしてみて。

文=小林麻美


番組情報


『アオハルTV』


<放送>


毎週日曜21時~


<出演>


ヒロミ、ビビる大木、DAIGO、菊池風磨(Sexy Zone)、佐藤勝利(Sexy Zone)

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