俳優リリー・フランキーの魅力は「自我を捨てることができる」と木村多江、錦戸亮・高梨臨らもコメント

俳優リリー・フランキーの魅力は「自我を捨てることができる」と木村多江、錦戸亮・高梨臨らもコメント

 リリー・フランキー主演、パトリック・ディキンソン監督による日英合作映画『コットンテール』(3月1日公開)のメインキャスト、リリー、錦戸亮、木村多江、高梨臨の4人が、2021年の撮影以来2年半ぶりに再会した日に収録したオフィシャルインタビュー映像が解禁となった。



【動画】オフィシャルインタビュー映像



 本作は、東京と、イギリスで最も風光明媚なリゾート地でとして名高い、イングランド北西部に広がる湖水地方・ウィンダミアを舞台に、家族の愛と再生を紡ぎ上げたロードムービー仕立てのヒューマン・ドラマ。主人公の兼三郎をリリー、長年人生を共に歩んできた妻・明子を木村、息子の慧を錦戸、慧の妻・さつきを高梨が演じる。



 本作の制作時はコロナ禍真っただ中だったため、イギリスにいる監督やスタッフとは本読みもリモートで、日本にいるキャストたちも同じ建物の中にいるものの別室で分かれて行われた。インタビューでは、リリーは「本当に撮影ができるのか、世界はどうなるのか、という気持ちでやっていた」と当時を思い出し、木村も衣装合わせもリモートだったため、画面の向こうの監督に色味が正確に伝わらないなど、コロナ禍ならではの苦労話を明かしている。



 異例尽くしの撮影準備期間だったが、それでも木村は「しっかりとリハーサルをして、深く夫婦の関係を作ったので、(兼三郎と明子が)長くいる空気感は出来上がっているというか、『作り上げなきゃ』ということはなく出来ちゃったという感じはあります」と、リリーとの夫婦役について語る。



 リリーと木村は、橋口亮輔監督の映画『ぐるりのこと。』(2008年)以来の夫婦役での共演となり、映画ファンからも注目されている本作。16年ぶりとは思えない、自然な空気を醸し出すことができたことについて、木村は「(リリーさんは)自我を捨てることができる。俳優はかっこよく見られたいとか、そういう自我が邪魔することがあって、いかに自我を捨てられるかが私のテーマなんですが、経験がなくてもできちゃうというのがすごいところ。リリーさんといると、私も自然とそうなります」と話す。



 本作で初共演となる錦戸も「リリー・フランキーさん、という空気感があるじゃないですか。優しくもあり、心地良い声を聞きながら…言ってる僕も恥ずかしくなってきましたが(笑)。すごくいい時間でした」と照れながら撮影を振り返っていた。同じく初共演となる高梨は「どんな方なのかな、というところから入ったんですがとてもフラットにお話しして。ピーターラビット記念館ではこんなに(ジェスチャーで手を広げて)買い物してて(笑)」と、2人で同じピーターラビットのミトンを買ったエピソードを披露した。



 また、イギリスでの撮影についてリリーは「(スタッフは)イギリス人は4割で、あとはヨーロッパのいろいろな国からエントリーしている。俳優でありながらタイムキーパーとして参加していたり、映画を作りながら役者の勉強をするっていいキャリアだなと思った」と、海外との合作ならではの撮影現場の様子を語っている。



 最後にリリーが「みんなが長生きしている中で直面しなくてはいけない問題。誰にとっても他人事ではないし、重たいテーマでありながら、出来上がったものを見ると幸せな、愛の映画なんだなと。世界中でいろいろなことが起きていますが、あそこにいる兵士の人も、問題がある世界の人も近くに感じることができる。ぜひ、劇場にいらしてください」と穏やかながら、熱いメッセージでインタビューを締めている。

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