アニメ『デデデデ』完成披露試写会で“未完成”報告 原作者・浅野いにお氏が“漫画原作の映像化”への難しさ語る「本当にいろんなことがある」

アニメ『デデデデ』完成披露試写会で“未完成”報告 原作者・浅野いにお氏が“漫画原作の映像化”への難しさ語る「本当にいろんなことがある」

 漫画家の浅野いにお氏が26日、都内で行われたアニメ映画『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』(通称:デデデデ 前章2024年3月22日公開、後章4月19日公開)前章完成披露試写会舞台あいさつに登壇。浅野氏はイベントの最後、「言わなければならないことがある」と同作が未完成であることを告白した。



【動画】浅野いにお、漫画原作の映像化は「かなり難しい」 報道陣の前で漫画家としての思いを吐露



 同作は、実写映画化もされた代表作『ソラニン』などで知られる漫画家・浅野いにお氏による同名漫画が原作。突如東京上空に巨大な宇宙船 通称“母艦”が襲来し、絶望的に思えた異常事態も次第に日常へと溶け込んでゆく世界で、日々の青春を謳歌する少女たちの物語。



 浅野氏は「足掛け5,6年、このアニメーション作業をずっと続けてきましたが、なかなか、原作者と映像化というものの関係性はすごく難しいものがある」と話し始め、「最初はノータッチであればいいなと思っていたんですが、蓋を開けてみると、コンセプト会議から、え、脚本会議から、配役の会議から、アフレコ、そして曲まで、全て関わってきてしまうという状態になっていました」と明かした。



 また「僕も絵描きなので、どの程度関わっていけばいいのか考えていたんですが、前章だけでも、おそらく100か200カットぐらいのリテイクをお願いして作業していただいています。そのリテイクも僕が直接直したり、ゼロから描いている部分もあったりします。そんな中、限られたリソースで、全員が全員納得をするものを作る、最高のクオリティを作るっていうのは、かなり難しいものなんだなっていうことを実感しました」と制作の実情を伝えた。



 そして「完成披露試写会」と言いつつも、リテイク作業が並行して進んでいるといい「本公開までに、結構重要なシーンも含めてリテイクしたものに差し替わる予定になっています」と説明。浅野氏は「制作チームの皆さんはものすごく頑張って、制作に尽力してます。僕もやれることは全てやりました。というか今もやっています。そういう状況であるということを1つ留意して、ご覧になっていただければいいかなと思います」と話し、スタッフ一同に感謝の思いを伝えていた。



 最後に浅野氏は「漫画原作の映像化というのは本当にいろんなことがあります。でも、これはお祭りですから。どうか皆さん、楽しんで帰ってください」とファンに呼びかけた。



 舞台あいさつには、アーティストの幾田りら、あのも登場した。

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