小林且弥、初監督作で主演・ピエール瀧のアドリブに感謝「演技の力で埋めてもらった」

小林且弥、初監督作で主演・ピエール瀧のアドリブに感謝「演技の力で埋めてもらった」

 ミュージシャンで俳優のピエール瀧、小林且弥監督が3月1日、都内で行われた映画『水平線』初日舞台あいさつに参加した。



【写真】ピエール瀧のアドリブに感謝を述べた小林且弥監督



 本作は、福島県のとある港町を舞台に、大切な人ときちんとお別れできないまま立ち止まってしまった、ある親子の物語。主演を務める瀧は、震災で妻を失い、心に傷を抱えたまま、高齢者や生活困窮者を相手に散骨業を営む主人公・井口真吾を演じた。



 監督は本作が長編映画監督デビューとなる小林。2013年に白石和彌監督『凶悪』で瀧が演じるヤクザの舎弟役で共演し、意気投合。自身初の監督作品となる本作へと発展した。



 映画上映後の舞台あいさつで、瀧は「もやもやしたりいろんな思いがあると思うんですが、実は主演を演じていた僕もそうで、(作中の)決断が果たして本当に良かったのか、僕個人としても考えていて、いまだに明確な答えが出ていなかったりします。こうであると決められないものを、ぜひ皆さんと共有したい」と呼びかけた。



 瀧は撮影で「アドリブ合戦をしていた」と明かすほど、さまざまな部分でアドリブを入れていたそう。そんな瀧に対して小林監督は「酔っぱらっているときに足でドアを閉めたりといったちょっとした仕草などで、生活の機微を描く強度を上げてくださった。なかなか台本で書けないト書きやセリフ感など、それ以上のところで役者さんの力で埋めてもらった」と感謝を伝えていた。



 きょう3月1日からテアトル新宿、UPLINK吉祥寺、関西では3月8日からシネ・リーブル梅田、UPLINK京都、3月9日から神戸・元町映画館、名古屋は3月23日にシネマスコーレで上映。ほか全国で順次公開する。



 舞台あいさつには、栗林藍希、足立智充、内田慈、押田岳、円井わん、渡辺哲も参加した。
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