21年ぶり2度目オスカー獲得の宮崎駿監督は「ものすごい元気」 鈴木敏夫P、次作は「白紙」

21年ぶり2度目オスカー獲得の宮崎駿監督は「ものすごい元気」 鈴木敏夫P、次作は「白紙」

 スタジオジブリ宮崎駿監督(※崎=たつさき)の10年ぶりの新作映画となった『君たちはどう生きるか』が米ロサンゼルス現地時間10日夜、日本時間11日午前に開催された「第96回アカデミー賞」で長編アニメーション映画賞を受賞した。プロデューサーの鈴木敏夫氏が直後、都内で会見を開いた。



 鈴木氏は「準備を含めたら実は10年近くかかっているんです」と告白。次作の予定については「白紙です」と回答し、「この作品に関わったスタッフも疲労が残ってるんです。それを取るのはもう少し時間がかかる気がしています。実作業7年、疲れをとるのにある期間が必要。その上で考えたい。世代交代もあるかもしれないし、何が起こるかわかりませんが、そういうことになっています」とした。



 一方、宮崎監督の現状については「ものすごい元気なんです」と報告。「目が見えない、腕が動かないとか言いますが、僕にとっては大したことないんです。過剰にマイナス点を誇示する」とこぼしつつ、「体は元気。死ぬ最後の日まで劣らないんじゃないかな。最後の1日で一気に年を取る気がしている毎日です」と明かした。



 さらに、鈴木氏は宮崎監督の今後について「もう一度長編映画を作るのは大変じゃないと思うんです。短編アニメも作ってきたので、そういうものを作ってほしい」と願いを込めた。



 今作は、宮崎監督による10年ぶりの最新作。声優には、山時聡真や、菅田将暉、柴咲コウ、木村拓哉ら豪華キャストが結集した。公開前には映画の内容に関する情報がほとんど明かされず、宣伝なども行われず、異例の状況が話題となった。



 宮崎監督作品としては、2002年米公開の『千と千尋の神隠し』、05年米公開の『ハウルの動く城』、14年米公開の『風立ちぬ』に続く4度目のノミネート。日本作品で初受賞した『千と千尋の神隠し』以来、21年ぶり2度目の快挙となった。
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