『ドラゴン桜』連載中の反響に作者驚き 深夜に読者から電話「問題を解いたから、答え合わせをしろ」

『ドラゴン桜』連載中の反響に作者驚き 深夜に読者から電話「問題を解いたから、答え合わせをしろ」

 漫画『ドラゴン桜』などで知られる漫画家・三田紀房氏(66)が26日、講談社本社で行われた書籍『ボクは漫画家もどき イケてない男の人生大逆転劇』発売記念会見に登場した。



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 同書籍は、将来の夢がなかった少年時代、およそ1億円の借金を背負った20代、漫画が売れなかった30代…など三田氏の生い立ちを全十章にかけて書かれている。ターニングポイントやどのようにしてベストセラー漫画家になれたのか?その大逆転の人生の根底には独特の思考法があり、窮地に陥っている人、もがき苦しんでいる人、夢を持てない人に向けた内容になっている。



 三田氏は1958年、岩手県生まれで、明治大学卒業後、西武百貨店勤務を経て家業の洋品店で働くが、30歳で遅咲きの漫画家デビュー。そして自身の代表作となった『ドラゴン桜』は2003年~2007年にかけて『モーニング』で連載し、2005年と2021年には阿部寛主演で実写ドラマ化されるなど大ヒットとなった。



 『ドラゴン桜』連載経緯は、「モーニング編集の方から連絡が来て、新入社員を連れてきて3人と話しました。『高校教師ものをやりませんか?』と言われたのですが、ほかの雑誌からも言われており、そのたびに『絶対やらない』と断ってました」と告白。



 続けて「ウケない理由を言ったのですが、その中で『もし、勉強が苦手な子が1年で東大に合格できる漫画ならウケるかもね?』と返したら、『それは面白い!』と、彼(先輩編集)が言ったのですが、新入社員の子は『面白くないっすね~』と言うんですよ」と苦笑い。



 新入社員の理由を聞くと「『東大は結構みんな行くんですよね~』と言って、その子は灘高校→東大出身で、周りの多くが東大に進学することもあって『みんな東大に行くんです』という理由からでした」と驚いたそうで、「その時、『東大は簡単なんだよ』→『なんで?』という、逆の発想から描けば、世間に注目されると思いました」と振り返った。



 「『東大なんて簡単なんすよー』と、あの3人でコソコソ話したことが、たくさんの方に支持されて、とてもすごくありがたい。あの場で言ったことに感謝したいなと思います」と笑顔を見せた。



 また、『ドラゴン桜』連載中に印象に残っている反響は「漫画の中にたくさん問題を書きました。読者の中に『解こうとする人がいるだろうな~』というのが理由なんですが、編集の方から聞くと、夜中の2時くらいに編集部へ『問題を解いたから、答え合わせをしろ』という電話がきたと(笑)」と驚き。



 「そういう、漫画の楽しみ方ができるんだなと思いました。こちらからの一方通行だけではなくて、読者からのリターンがある漫画だと感じました。また、『解き方が違う!』という人もいたらしくて、編集部の方が2時間くらい電話対応をしたというエピソードもあった変わった漫画でしたので、その反響はうれしいことでした」と反響に感謝した。
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