野々村真、『世界ふしぎ発見!』が岐路 あわや降板の危機を草野仁と振り返る「あまりにも最初のうち、正解率が低かった」

野々村真、『世界ふしぎ発見!』が岐路 あわや降板の危機を草野仁と振り返る「あまりにも最初のうち、正解率が低かった」

 TBS系長寿番組『世界ふしぎ発見!』(毎週土曜 後7:00※3時間スペシャル)がきょう30日をもってレギュラー放送を終了し、1722回・38年間の歴史に幕を下ろす。1986年4月19日の初回放送から長らく司会を務めた草野仁をはじめ、番組を毎回盛り上げた黒柳徹子、野々村真、昨年4月からMCを務める石井亮次が最終回の収録後、囲み取材に参加した。



【写真】若い!96年ごろの野々村真&草野仁



 最終回の収録を終え、野々村は「僕はですね、18歳の時に『笑っていいとも!』という番組に出演させてもらって、その後、2年半で卒業した後、1人になって、いろんな仕事させてもらったけど、どの仕事もあまりうまくいってない時に、もう親父から『そろそろ実家帰ってこい』と言われそうな状況になった時に、『世界ふしぎ発見!』に初めて出演させてもらって、それから38年。『笑っていいとも!』と『世界ふしぎ発見!』しかやってない40年間(笑)」と番組は大きなターニングポイントに。



 「そんな芸能人で申し訳ないですけど本当にラッキー。黒柳さんは『勉強してない』なんておっしゃったけど、僕なんか、本当に勉強してないんですから。それでここまでこうやって来て、自分の人生の中で、歴史上の人物と同じ答えになった時の方が、何もしないのに感動したり。勉強して当たったら勉強のおかげなんだろうなと思うけど、当たった時に、なんかすごく喜びがちょっと違ったんですね。勉強した方が絶対いいんですけど(笑)」としみじみ。



 その言葉どおり番組開始当初から参加してきた野々村だが、パーフェクトを連発する黒柳に比べ、なかなか正解できないことも。実は、一時は“降板”寸前の事態もあったそうで、草野は「それは正直に申し上げますと あまりにも最初のうち、正解率が低かったんです。番組を作っている専門の方々が心配いたしまして、このままでは番組としてもあまり良くないんじゃないかと。できれば、降板というか考えた方がいいんじゃないかっていう議論が出たんです」と振り返る。



 しかし、その場にいた草野が「『いや、それは違うと思います』と。まだまだ若々しくてね、それで一生懸命やろうとしている人がクイズの正解率が低いからと言って外すってのは間違い。クイズ番組っていうのは、例えば黒柳さんのようにすごく優秀な方もいらっしゃれば、 あんまりできない人もいて、それから普通にできる人もいると。そういう構成が1番、全体を反映してるわけですから、 そうでなくてはいけないと思うので、降板させたりすることは『私は反対です』と」と抗議。



 その結果「ほんの短い時間ですけれども、3回に1回だけ他の方を入れてみたらどうかという、へんてこりんな折衷案が出ました。2、3ヶ月をやりましたけども、逆に多くのおば様方を中心とした視聴者の皆さんから、かわいい真くんの姿が見られないのは悔しいとか残念だと、たくさんそういう投書がいっぱい来まして、また元の状況に戻したといういきさつが本当にありました」と懐かしんだ。



 これに野々村は「本当にその説は申し訳ございませんでした。ずっと、でも間違えているんですけど…。視聴者の方々にもほんと感謝しています」と恐縮。また、野々村がミステリーハンターを務めた89年の放送回では「『スペクタクル・古代ローマ・野々村誠の大逆襲』っていうテーマだったんです。要するにずっと間違っている僕から皆さんや黒柳さんに、問題出してわかるか?って…」と出題側も経験。



 「飛行機に乗ってローマに向かうんですけど、台本が百科事典ぐらいの厚さがあったんです。お酒でも飲みながら飛行機に乗るつもりだったのに(笑)それどころではなかった。それだけミステリーハンターの方々は、毎回、資料を、頭に入れてスタッフのみなさんとともに問題を作りあげていた。だから、一生懸命ミステリーハンターの方が考えて作ってきた問題は一生懸命に僕も答えなきゃいけないっていう気持ちで…『もういいや、これで』って思わず答えは他にあるんじゃないか、と20分以上考えていました(笑)」と真面目な人柄ものぞかせていた。
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