adieu(上白石萌歌)、スカートの新曲ゲストボーカルに 山下敦弘監督『水深ゼロメートルから』主題歌

adieu(上白石萌歌)、スカートの新曲ゲストボーカルに 山下敦弘監督『水深ゼロメートルから』主題歌

 山下敦弘監督の映画『水深ゼロメートルから』(5月3日公開)の主題歌が、劇伴を手掛ける澤部渡(スカート)の書き下ろし楽曲「波のない夏 feat. adieu」に決定した。ゲストボーカルとしてadieu(上白石萌歌)が参加。透き通るような歌声を披露しており、「澤部さんの紡ぐ瑞々しい水色の世界に身を委ね、ぷかぷかと浮かぶように歌いました」とコメントしている。



【動画】映画『水深ゼロメートルから』本予告



 同映画は、【高校演劇リブート企画】として2020年に公開された映画『アルプススタンドのはしの方』(監督:城定秀夫)に続く第2弾。19年第44回四国地区高等学校演劇研究大会で「文部科学大臣賞(最優秀賞)」を受賞した徳島市立高等学校の演劇『水深ゼロメートルから』(中田夢花)を原作としている。



 高校2年生の夏休みに、特別補習のために水のないプールに呼び出される女子生徒ココロ(濱尾咲綺)とミク(仲吉玲亜)、水泳部員のチヅル(清田みくり)と水泳部の先輩ユイ(花岡すみれ)らを中心とした、プールの底で揺らめく少女たちの心の葛藤と解放の物語。



 澤部は「映画のラストカットを観ながら、その画にどんなコードが合うのか、いくつも試すところから始めました。この響きだ!と納得するまでいろいろ試して、最初のコードに着地しました」と主題歌「波のない夏」制作の裏側を明かしている。



 山下監督は「(前略)澤部さんの音楽が少しだけ彼女たちを肯定し、寄り添ってくれているように感じる。だから完成した映画を観て、俺の足りてない部分を澤部さんが埋めてくれたと思っています」と澤部の音楽の世界観への信頼を語っている。



 同時に主題歌が使用された本予告も公開。夏休みの放課後、水のないプールに集まる4人の女子高生。「舞台は水のないプール!?」というキャッチーなコピーから幕を開ける。何気ない日常が映し出されていくが、学校生活、恋愛、メイクなど彼女たちが普段抱える”悩み”があふれ出し、次第にそれぞれの想いが交差していく様子が描かれる。必死に「自分」のアイデンティティを探し求める彼女たち。「JKなめんなー」と力強く叫ぶココロの姿。心揺さぶるシーンに期待が高まる。



 澤部渡(スカート)、adieu、山下敦弘監督のコメント全文は以下の通り。



■澤部渡(スカート)

 「波のない夏 feat. adieu」の作曲は、映画のラストカットを観ながら、その画にどんなコードが合うのか、いくつも試すところから始めました。この響きだ!と納得するまでいろいろ試して、最初のコードに着地しました。すると「思い出すのは花束の匂い」という歌い出しの詩とメロディが同時に出てきたのです。あまりないことなので驚きました。そこから雪だるま式にこの曲が転がっていき、バンドの演奏とadieuさんの歌でもって最高のものに仕上がりました。映画の中の彼女たちのここからに向けて作った曲です、はっきり言って自信作です。楽しんでください!



■adieu

 山下敦弘監督の作品に青春を彩ってもらった私にとって、このような機会をいただけたことはとても幸せです。澤部さんの紡ぐ瑞々しい水色の世界に身を委ね、ぷかぷかと浮かぶように歌いました。ぜひ劇場にて感じていただきたいです。



■山下敦弘監督

 澤部さん(スカート)はいつも優しい。映画を作る際、監督としての自分のスタンスは、少し離れたところから傍観し、態度としてはちょっと冷たいと思っている。でも、澤部さんは自分と同じくらいの距離を置きながら、その眼差しは柔らかく、少し温かい。映画に登場する女の子たちの悩みや葛藤に対し、自分は肯定も否定もしてないけど、澤部さんの音楽が少しだけ彼女たちを肯定し、寄り添ってくれているように感じる。だから完成した映画を観て、俺の足りてない部分を澤部さんが埋めてくれたと思っています。素晴らしい音楽をありがとうございました。

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