大鶴佐助、父・唐十郎さんは「演劇しかない人」 偉大な“生き様”を見つめ「教わるのではなく学んだ日々でした」

大鶴佐助、父・唐十郎さんは「演劇しかない人」 偉大な“生き様”を見つめ「教わるのではなく学んだ日々でした」

 俳優の大鶴佐助が10日、東京・渋谷のPARCO劇場で行われたPARCO PRODUCE 2024『ハムレットQ1』の初日前会見とプレスコールに参加。今月4日に84歳で死去した父・唐十郎さんへの思いを語った。



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 ウィリアム・シェイクスピアによる四大悲劇の1つ『ハムレット』には、Q1版、Q2版、F1版と呼ばれる3種類の原本が存在し、本作ではQ1版を松岡和子氏の新訳、森新太郎氏の演出で立ち上げる。公演はPARCO劇場(5月11日~6月2日)を皮切りに、大阪・森ノ宮ピロティホール(6月8~9日)、愛知・東海市芸術劇場大ホール(6月15~16日)、福岡・久留米シティプラザ ザ・グランドホール(22~23日)で行われる。



 本作については「やるべきことはやってきたと思います」と自信をのぞかせ、「あとはお客さんと一緒にこの作品を作っていきたい」と意気込んだ。



 唐十郎さんについて聞かれると「演劇しかない人でした」と評し、「その姿勢を教えていただきました」と改めて感謝。今回の『ハムレットQ1』についてアドバイスなどはなかったと言い、「生き様しかなかったんです。なので、“教えてもらった”というよりも、“学んだ”日々でした」と振り返った。



 唐さんが主宰を務める劇団『唐組』は、公式サイトを通じて「劇団唐組主宰の唐十郎(本名:大鶴義英オオツルヨシヒデ 1940年2月11日生まれ)が5月4日21時01分に(右)急性硬膜下血腫で永眠致しました。5月1日午前中に自宅で転倒し、中野区内病院に緊急搬送されました。享年84才でした」と報告。通夜、葬儀は近親者のみで執り行う予定で、唐組春公演は予定通り行われるという。



 唐さんは、1940年2月11日生まれ、東京都出身。1963年、劇団・シチュエーションの会(状況劇場)を旗揚げした。83年には『佐川君からの手紙』で『第88回芥川賞』を受賞。89年、劇団・唐組を旗揚げし、06年には『第13回読売演劇大賞』芸術栄誉賞、『明治大学特別功労賞』を受賞した。
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