
SUPER BEAVER、Zepp Shinjuku (TOKYO)に初オンステージ こけら落とし公演で“あなた”と作り上げた15曲
4人組ロックバンド・SUPER BEAVERが17日、東京・Zepp Shinjuku(TOKYO)にて、『SUPER BEAVER 都会のラクダ 柿落としSP~新宿生まれの、ラクダ~』を開催した。Zepp Shinjuku(TOKYO)は、今月14日に開業した複合高層ビル・東急歌舞伎町タワーの地下1~4階に構えるライブハウスで、収容人数は新宿エリア最大級の1500人を誇る。そんな同所のこけら落としとなるライブで、4人は最新楽曲「グラデーション」を含む全15曲を熱く届けた。【写真】地元・新宿で新たな“音楽の聖地”の誕生を祝うSUPER BEAVER 渋谷龍太(Vo)が「Zepp Shinjuku、一発目に音を出すのは俺らだぜ」と高らかに宣言し、バンドは同会場にとって記念すべき1曲目となる「東京流星群」を奏で始める。<新宿の宝だ>とアレンジされた歌詞でファンのシンガロングをあおり、冒頭から熱気を一気に高めた。 新宿・歌舞伎町生まれの渋谷はこの日、「レペゼンジャパニーズポップミュージック、フロムトーキョー…」という恒例のあいさつの最後を「シンジュク」に言い変え、「どのライブも全部特別だから、今日だけが特別ってわけじゃないんだけど」と言いながら、「俺はこの4人で立ちたかった。“俺たち”で立ちたかったんです」とあふれんばかりの思いを吐露。 「いつもと同じように”あなたたち“じゃなくて、“あなた”にとって忘れられない1日を今から作っていく」と、バンドが常に掲げ続けている信条を新たに生まれた音楽の聖地に刻み、「ひたむき」ではその思いに応えるように、フロアを埋め尽くすファンも“ピーク”を越えていった。■熱を帯びた演奏が生み出す“思いの相乗効果” バンドは思いの強さをパワフルに表現しつつ、上杉研太(Ba)が5弦ベース由来の骨太なグルーヴを放つ「mob」や、柳沢亮太(Gt)のカッティングフレーズと藤原“34才”広明(Dr)の4ビートが会場をダンスフロアへと変貌させた「予感」など、曲調、パフォーマンス、そしてサウンドの振り幅でも魅了。 柳沢は“相棒”である1989年製のGibson Les Paul Customをメインに据えつつ、マスタービルダーのトッド・クラウス氏が手がけたFender Custom Shop Stratocaster 1956 Relicや、Fender Amelican Professional II Jazzmaster、Telecaster Custom 1975などを曲ごとに起用。「秘密」では、ミュージックでも使用している白色のAria Pro II ALCを握るという粋なチョイスでも観客を楽しませた。 上杉はSCHWERTが展開するカスタムギター&ベースブランド・SWTのJBスタイルを4本使用し、各楽曲のベースラインをハジき出した。「東京流星群」や「グラデーション」ではシルバーカラーの初号機、「ひたむき」や「名前を呼ぶよ」ではパドゥークネック仕様の2号機が登場し、ほかに「嬉しい涙」と「秘密」では2トーンサンバーストカラーのモデル、「美しい日」ではグリーンスパークルカラー&オールメイプルネックが特徴の最新モデルも握られた。さらに「mob」では、Aozax Guitar GarageのManolete 5st for LEADERを起用する場面もあった。 藤原は、長年愛用し続けているdwのCollector's Mapleシリーズのセット(バスドラム22”、タムタム12”、フロアタム16”)とLudwig LM402(スネアドラム/14”×6.5)、Zildjian製シンバルという組み合わせでパフォーマンス。フックを付けたスネアワークが聴きどころの「予感」や、重心を低くしつつも軽快さを演出した「mob」、徐々に高まっていく感情をダイナミクスとして叩き出す「嬉しい涙」など、多彩なドラミングを披露した。■眼前の一人ひとりと作るシアワセへの決意 7曲目の「グラデーション」を届けた後、渋谷は「生まれた街で、育った街で、好きな友達がいる街で、大好きな両親がいる街で、大好きなあなたが目の前にいるっていうのは、これ以上ないことです」と改めて感謝を告げるが、思いがこみ上げてきたようで一度言葉を切った。 そして、気合いを入れ直しながら「初めてZeppでやったとき、俺はステージの上で泣いたんだわ。あれさ、ずるいよな。強制的に感動させるみたいなさ」と、バンド初のZepp単独ライブとなった2016年のZepp DiverCity Tokyo公演を振り返り、「あれはもうやらないって決めたんだ。ましてや胸を張って帰ってきている地元で、そんなことは死んでもしません」と自らを奮い立たせた。 続けて、「自己満足のためではなく、あなたが現実逃避するための音楽でもなく、あなたが明日からまた現実と向き合って戦えるような音楽を」といい、「最高に楽しくあってほしいなって思うよ。最高に幸せであってほしいなって思うよ。最高にワクワクしていてほしいし、最高にドキドキしていてほしい」と伝えつつ「…俺たちが作る」と力強く宣言。 その後、この日の8曲目として鳴らされたのは、奇しくも7年前のZepp DiverCity Tokyo公演で8曲目に披露された「シアワセ」だった。■「東京」で始まり「東京」で締めくくられる“いつも通り特別”なライブのフィナーレ アンコールでは、TBSの音楽番組『CDTVライブ!ライブ!』と生中継でつなぎ、「グラデーション」と「名前を呼ぶよ」と披露。「ライブハウスのすごさ、見せてやろうぜ」と、さらに熱量を高めた演奏と声援が巻き起こった。 中継後、渋谷は「お疲れ様でした…で帰すわけがないだろ?」といい、「俺たちは東京のバンドです。この街で生まれて、この街で育んだ気持ちと、いろんな場所に行ってあなたからもらった気持ちでできているバンドです」と胸を張る。 そして「あなたと一緒に鳴らす音楽だけを、このステージで目いっぱいカッコよく鳴らせるバンドでいますんで、これからも何とぞ、安心して……ついてこい」と伝え、満員の“あなた”とともに歌う「東京」で特別な一夜を締めくくった。■『SUPER BEAVER 都会のラクダ 柿落としSP~新宿生まれの、ラクダ~』セットリスト01. 東京流星群02. スペシャル03. ひたむき04. 名前を呼ぶよ05. mob06. 予感07. グラデーション08. シアワセ09. 嬉しい涙10. 青い春11. 秘密12. 美しい日En1. グラデーションEn2. 名前を呼ぶよEn3. 東京
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