橋本環奈主演『万博の太陽』、“人間洗濯機”も完全再現 懐かしのグッズで昭和感を演出

橋本環奈主演『万博の太陽』、“人間洗濯機”も完全再現 懐かしのグッズで昭和感を演出

 俳優の橋本環奈が主演を務めるテレビ朝日開局65周年記念ドラマプレミアム『万博の太陽』(24日放送 後9:00)から、細部まで“昭和”にこだわったセット写真や制作秘話が到着した。



【写真】現代に完全再現された人間洗濯機



 物語の舞台は、戦後復興を成し遂げ、高度経済成長期の真っ只中にあった昭和40年代。主人公・朝野今日子(橋本)は“世界とつながる場所”である万博への憧れを募らせ、大阪へ。居候先の親戚一家に励まされたり、ぶつかりあったりしながら成長し、やがて万博のコンパニオンとして世界中の人々と交流するという夢をつかみ取っていく。



 夢に向かって邁進するヒロイン・今日子をはじめ、さまざまな形で万博に携わった登場人物たちの情熱や、激動の昭和をたくましく生きた家族の姿をエネルギッシュに描写。彼らの姿を通して、令和を生きるすべての人々にエールをおくるヒューマン・ホームドラマとなっている。



 今回公開されたのは、番組プロデューサーと監督、スタッフが細部まで緻密に昭和を再現したセットの数々。今日子が居候する万田家の茶の間にはダイヤル式の黒電話、ちゃぶ台、分厚いブラウン管のテレビなど、昭和を象徴するアイテムがちりばめられている。大手電機メーカーの下請け工場を営む万田家は“家電が安く手に入る”という設定のため、台所には当時の最新式2ドアタイプの冷蔵庫も鎮座。大阪の街角を再現したセットには、10円玉を入れて話す赤い公衆電話も。



 セットだけでなく、登場人物たちのファッション、髪型、メイク、ラジオから流れる歌など、あらゆるところまで昭和を感じさせる映像に仕上がっている。



 また、本作には1970年の大阪万博でコンパニオンとして活躍した女性たちが“万博来場者”役でエキストラ出演。元コンパニオンの女性たちは、飯豊演じる千夏が会場のパビリオンで“人間洗濯機”のデモンストレーションを行うシーンに参加した。人間洗濯機はカプセルの中に入ると自動で身体を洗ってくれる装置で、当時、この展示には多くの人々が詰めかけた。今回、エキストラに参加した奥原さゆりさんは、劇中で飯豊が務める人間洗濯機の紹介アナウンスを実際に担当していたそうで、再現したセットやシーンに「見事な出来栄えで、思わず当時のセリフが口をついて出そうになりました」と太鼓判。また、元コンパニオンのエキストラたちはイエローのユニフォームを身に着けたキャストたちを見て、口々に「懐かしい!」と話し、50年の月日を経て大阪万博の空気を満喫していた。



■神田エミイ亜希子(テレビ朝日プロデューサー)コメント

――本作のセットや衣装でこだわったポイントは?

本作では、万田家の家のセットを建てました。ちゃぶ台返しのシーンがあるので、当然ちゃぶ台がドンと置かれた居間を中心に、ブラウン管のテレビ、茶箪笥などが飾られました。黒電話は若い役者さんにとっては「知っているけれど、使った事がない」歴史的なアイテムだったり、まだレトルトカレーが登場したばかりという時代である事も驚きだったりしていました。昭和を良くご存知の視聴者の方もいらっしゃるので、懐かしいなと思って頂けたらうれしいです!

衣装では橋本環奈さん演じるエキスポシスターの衣装と飯豊まりえさん演じるサンヨー館のコンパニオンの衣装は、1970年に使用された本物のユニフォームをお借りし、それを参考にしながら仕立てて頂きました。色、質感、形などかなり本物に近いものに仕上がったかと思います。少しでも当時の雰囲気をドラマの中で表現するために、細部もこだわりました。この時代のお洋服は、色も明るいですし、柄を使ったものなども多く、すごくおしゃれですよね。



――人間洗濯機は作るのが大変だったそうですね。

まず「人間洗濯機」という名称がとても面白いなと思いました。この名前を聞くと、いったいどんなものか見てみたくなりますよね?発想がすごいなと思いましたし、調べてみたら形や性能も斬新でびっくりしました。当時の技術者の皆さんはきっと沢山苦労しながら制作なさったと思うのですが、丸みをおび、窓から中が見える宇宙船のようなデザインはどうしたらドラマでも再現できるか…本当に試行錯誤しました。

美術のスタッフは、サンヨーの資料を拝見させて頂いたり写真を撮ったりもして、素材、大きさ、安全性など検討を重ねていました。ただ、本当にこの人間洗濯機を再現する事は難しくて…! 監督、美術スタッフ、CG担当など様々なスタッフがどうしたら良いか何度も相談して、シーンをどうしたら成立できるか検討を重ねました。最終的にはスタッフのこだわりと頑張りがあり、本物のコンパニオンの方々に「そっくり」と褒めて頂けるものが出来上がりました。



――視聴者の方へメッセージ

年度末のドラマでは、毎年、新しい事にチャレンジし、道を切り拓いてきた女性を主人公にしたドラマをお届けしています。昭和から令和へ。多くの先人がバトンを繋げてきて下さったから今がある…そんな気持ちになるドラマに仕上がっていると思います。そして、私たちもまた未来に渡せるバトンをそれぞれが手にしている事に気が付く事ができたらと思っています!
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