TVアニメ『 盾の勇者の成り上がり 』第14話「消せない記憶」【感想コラム】
今回から原作4巻の部分に入ります。この巻は序盤の山的な感じで、重要人物が出てきたり、謎が明らかになったりする大事な部分が含まれていますが、アニメはWEB版や書籍版から少しアレンジされているので、どう料理されているのか楽しみだったり。このページの目次1 TVアニメ『 盾の勇者の成り上がり 』第14話「消せない記憶」のあらすじ2 メルティの悩み3 過去と向き合う、彼女の決意■TVアニメ『 盾の勇者の成り上がり 』第14話「消せない記憶」のあらすじ山火事を起こすというマルティの暴挙により、麓の村まで逃げてきた尚文たち。しかし、騎士団の包囲網を突破するのは難しい。メルティは知己の貴族を頼ろうとするが、ラフタリアにとってここは因縁の地域だった……■メルティの悩み画像引用元:(C)2019 アネコユサギ/KADOKAWA/盾の勇者の製作委員会騎士団と魔導士を使って山に火を放つとか、やることが最悪です。どうせこれも尚文のせいにするつもりなんでしょうが、王女が自国の領土に損害を与えるとか本当に性質が悪い。情報収集の結果、関所は封鎖、国境付近は緊急配備がかかっていることが分かりました。騎士団が人相書きを見せて回っていますが、悪意があからさますぎて笑えてくるのはなんででしょうね。まともに身動きが取れないため、影の言う通りに女王に逢いに行く決意を固めた尚文。農村の様子を見ていると、亜人が多いことが見て取れたことでメルティが知り合いの貴族が治めている土地だと気付きました。元々、人間至上主義であるメルロマルクにも人と亜人を対等に扱おうとする貴族たちがいましたが、最初の“波”によってリーダーが亡くなったことで、王によって彼らは辺境へ追いやられてしまったとメルティが説明します。それがセーアエット領の領主だと聞いたラフタリアの様子に異変を感じ、聞いてみると…彼女の村がセーアエット領の保護区にあったことが分かりました。セーアエット領は、“波”の後で暴徒の襲撃を受けたとメルティは認識していたのですが、実はその暴徒たちはメルロマルクの兵士であったことをラフタリアは語ります。亜人が差別されているとはいえ、同じ国の住人を襲うとはあまりにも恐ろしいこと。メルティは王族として何も出来なかったことを恥じ、この一件が片付いた後でその兵士たちを探し出して罰すると決意しました。…妹がこんなにノブレス・オブリージュを理解し、実行しているのに、あの姉はなんなんでしょう。画像引用元:(C)2019 アネコユサギ/KADOKAWA/盾の勇者の製作委員会そこに現れたのは身なりのいい優男。尚文とラフタリアは警戒しますが、実は彼がこの地の領主であるヴァン=ライヒノットでした。ゆっくり話をするために彼の屋敷に招かれますが、メルロマルクの貴族たちには『盾の勇者が追跡を振り切るため、近隣の山々に火を放った』と通達されていることを教えられます。また尚文の冤罪が増えたぞ!ヴァンの好意で、長旅の疲れを癒すようしばらく滞在することを勧められますが、尚文は翌朝にはこの地を発つ気でいました。提供された食事にも警戒する尚文でしたが、ヴァンは自分が最初に手を付けることで毒が入っていないことを証明してみせます。尚文とメルティのやり取りをみて、ヴァンは彼女が無理に大人びた態度を取っていたのが、肩の力が抜けたことを喜びました。本当によくメルティのことを見ているのが分かりますね。寝室に通されても、いつ襲撃を受けるか分からないとして警戒を怠らない尚文。これが今までの経験によるものというのが、こちらにきて3ヶ月程度の間にどんなに目にあってきたのかを言外に語ります。ラフタリアが見張りをすると言うのでようやくベッドに横になりますが、メルティにもう少し優しくしてあげてもいいのでは、というラフタリアの言葉には無言なのは何故でしょう。画像引用元:(C)2019 アネコユサギ/KADOKAWA/盾の勇者の製作委員会屋敷を探検したいと言うフィーロと一緒に部屋を出たメルティは、外のベンチで尚文と出会ってから自分が我がままになっている気がする。と悩みを打ち明けていました。口も悪くなったと言いますが、年齢相応の女の子でいられる相手を見つけることが出来たのだと思えばいいことだと思います。というか、姉が我がまま過ぎるのを見ていたことを考えると、ああはならないように心がけていた可能性もありますよね。反面教師としては優秀なのかも知れません…夜中に目を覚ました尚文は、起きていたメルティから逃げ続けるだけでいいのか、という悩みを打ち明けられます。王族としてやるべきことがたくさんあることを分かっている彼女は、無力な自分が情けないと言うのですが、尚文は逃げることが最優先だと返し、生き延びてから考えればいいと告げました。王女であるメルティにしか出来ないことがあるはず、という言葉は、彼女の責任感の強さを分かっているからこそでしょう。涙を流してうなされるラフタリアに、尚文はその手を握ります。彼女が見ている悪夢、それは―画像引用元:(C)2019 アネコユサギ/KADOKAWA/盾の勇者の製作委員会■過去と向き合う、彼女の決意「リファナちゃん!」そう叫んで飛び起きたラフタリアに、装備を身に着けた尚文が大丈夫かと聞いた上で「まずいことになった」と言います。窓から下を見ると、ヴァンが兵士たちによって後ろ手に拘束され、馬車に連行されているのが見えました。急を知らせに飛び込んできたメイドに何があったのかを聞くと、隣町の貴族が尚文を匿っているのではないかと乗り込んできたのだと言います。彼女の指示で台所に隠れた尚文とラフアリアですが、2人の目の前でメイドが兵士たちの横暴な態度にさらされるのをメルティが止めたところ、隣町の貴族が現れたのを見てラフタリアは思わず腰の剣に手を掛けました。尚文はそれを止め、少し様子を見るよういいますが…肥え太ったその貴族の名はイドル=レイディア、かつて王と共に戦場で戦ったという人物ですが、その姿を見たラフタリアの様子は今まで見たこともないほど攻撃的になっています。メルティは彼に自分を王都へ連れていくように告げ、準備のために屋敷へ向かいました。姿の見えないフィーロを探したところ、メルティから「絶対に見つからないような場所に隠れて、どんなことがあっても出てきたらダメだ」と言われて天井裏に隠れていたそうです。事情を知ったフィーロはメルティを助けに行くと言いますが、尚文は彼女を見捨てて逃げるのもひとつの手だと言いつつ、自分を信じてくれた相手を裏切りたくないと宣言しました。世闇に紛れ、イドルが治める町を見下ろす尚文たち。奴隷として売られた時のことを思い出すラフタリアに、尚文は残ってもいいと告げましたが、彼女は今の自分にはこの剣があると言って過去と向き合いたいと語ります。ちょうど、ヴァンを慕う亜人の領民たちが押しかけてきたところだったので、その騒ぎに乗じて屋敷へ侵入するべく行動開始。その頃、イドルはしつこくメルティから尚文の居場所を聞き出そうとしていました。彼女の目の前で捕らえていたヴァンに暴力をふるい、三勇教のロザリオを手に「神に使える者として、悪魔に与する者は断罪せねばなりません。それが我々の使命ですから」と告げます。メルティとヴァンが尚文の味方をすることを理由に、殺しても構わないと思っているのでしょう。王女に危害を加えることを正当化する時点で、狂信者と言って間違いないと思います。画像引用元:(C)2019 アネコユサギ/KADOKAWA/盾の勇者の製作委員会囮役をフィーロに任せ、尚文とラフタリアはメルティの救出に向かいますが中庭にある地下への階段を前に、ラフタリアの足が止まりました。尚文は彼女を気遣いつつ、メルティの救出を最優先することを改めて告げます。襲ってきたイドルの私兵にキメラヴァイパーシールドで強力な毒を付与し、すぐに解毒しないと死ぬと解毒剤を手に脅しつつメルティの居場所を教えるように迫る尚文。後々も語られることですが、尚文は誠意をもって接してきた相手には誠意を、悪意を持って接してきた相手には悪意を返す性格です。彼が非情な行動に出るときは、相手が同じかそれ以上に非道であると思っていいかもしれません。イドルがメルティを甚振ろうと部屋の隅に追い詰めていたところに盾の悪魔が侵入したという知らせが届くのとほぼ同時に、壁をぶち壊しながら移動していたフィーロとラフタリアがたどり着きました。イドルはメルティを人質に取り、動くなと脅しますが尚文の放ったエアストシールドで弾かれ、フィーロに蹴り飛ばされて壁に叩きつけられます。自分を犠牲にして尚文たちを逃がすつもりでいたメルティは文句を言うものの、感謝の言葉も忘れません。ついに、因縁の相手であるイドルを前にしたラフタリアは……題名盾の勇者の成り上がり原作アネコユサギ(原作者)、弥南せいら(小説挿絵)監督阿保孝雄キャラクターデザイン総作画監督諏訪真弘シリーズ構成小柳啓伍出演岩谷尚文・石川界人ラフタリア・瀬戸麻沙美フィーロ・日高里菜公式サイトhttp://shieldhero-anime.jp/TVアニメ『盾の勇者の成り上がり』キャラクター紹介【感想コラム番外】2019.03.02大好評の盾の勇者の成り上がりを見逃さないで!TVアニメ『盾の勇者の成り上がり』第1話「盾の勇者」TVアニメ『盾の勇者の成り上がり』第2話「奴隷の少女」TVアニメ『盾の勇者の成り上がり』第3話「災厄の波」TVアニメ『盾の勇者の成り上がり』第4話「暁の子守唄」TVアニメ『盾の勇者の成り上がり』第5話「フィーロ」TVアニメ『盾の勇者の成り上がり』第6話「新しい仲間」TVアニメ『盾の勇者の成り上がり』第7話「神鳥の聖人」TVアニメ『盾の勇者の成り上がり』第8話「呪いの盾」TVアニメ『盾の勇者の成り上がり』第9話「メルティ」TVアニメ『盾の勇者の成り上がり』第10話「混迷の中で」TVアニメ『盾の勇者の成り上がり』第11話「災厄、再び」TVアニメ『盾の勇者の成り上がり』第12話「漆黒の異邦者」TVアニメ『盾の勇者の成り上がり』第13話「盾の悪魔」TVアニメ『盾の勇者の成り上がり』第14話「消せない記憶」TVアニメ『 ドメスティックな彼女 』第1話 「ここであたしと、してくんない?」【感想コラム】(あにぶ編集部/如月)
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